コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: I find you 〜本当の恋〜【覗いてって下さい♪】 ( No.17 )
- 日時: 2013/09/15 08:18
- 名前: あちこ (ID: mnvJJNll)
*第10章 裏切り行為*(side晴希)
好きだったカオリとつきあって、
俺の毎日は本当に充実してた。
カオリと付き合って一年が経った時は、
本当、"このまま結婚してしまうんじゃないか"なんて
馬鹿みてぇな事思ってた。
俺たちは付き合ってから
最低でも週に1日は一緒に帰ってたし、
多い時なんて週に4日は一緒に帰ってた。
一ヶ月に二回は土日の休みにデートもした。
手だって繋いで歩いたし、キスだって何回かした。
"好きだ"と言えば、
"私も好きだよ"って帰ってきた。
その度に俺は安心して…。
今思うと、同時にカオリは鬱陶しいと思ってたのかもしれない。
一年記念日から一週間たった位の朝だった。
その日、俺は本当に…辛かったんだ。
いつも通り学校に行くと、その日はまだカオリが学校に来てなかった。
「なあ祐介、カオリまだきてねぇのー?」
「知らねぇよ、お前の方が知ってるハズだろ!?カレシなんだからっ♪」
こいつ…軽くバカにしてる…。
「…だよなー。お前も早く彼女出来たらいいのになぁー」
精一杯の嫌味を言ったつもりだった。
ー・・・が、祐介にはあんまり効果がなかったらしく
「冗談抜きでマジで欲しいって!!」と、真面目に返されてしまった。
祐介は調子乗りな奴だけど、
本当はすげぇいい奴だ。
だから心配しなくてもすぐに出来るって。
…そう思ったけどあえて黙っといた。
だって言ったら祐介調子乗りだすしっ…
「あ、カオリあんなとこにいてんじゃん!」
「えっっ!?」
俺は祐介の指の先へ目を向けた。
そこには間違いなくカオリがいた。
「・・・ー俺ちょっと行ってくる!」
俺は教室から見えた体育館の裏口へ向かった。
カオリの奴何してんだろ…
「…だからぁ〜好きじゃないよー」
「どうだかなー。まだ付き合ってんだろ?」
「…そぉだけどー別にカオリは好きじゃないしぃー」
「なんで別れないの?」
曲がり角の奥から聞こえたのは確かにカオリの声だった。
「だってー…それはさぁー」
「ほら、やっぱ彼氏の事まだ好きなんじゃんか」
「…"まだ"好きって…何言ってんの空我、まだなんてない
よ?だって初めから好きじゃないしぃー」
ー・・・・何言ってんの?
カオリの言ってること、意味わかんねぇ。
カオリじゃねぇ。
そうだ、あそこにいる"カオリ"は俺の知ってるカオリじゃねぇんだ。
そうに決まってる。
だってカオリが初めから俺を好きじゃなかったなんて
そんなの…そんなのあり得ねぇじゃんかっ・・・・
「え、そうなん?じゃあなんで付き合ったんだよっ!?
一年も続いたんだろ!?」
一年…いや偶然だ。
絶対絶対…偶然だっ…!!!
「だってね、あんなにモテるんだよ?そんな人が彼氏だったらなんか優越感あるじゃんっ」
「うわ、カオリひっでぇー」
「…でも空我は私の事好きでしょ??」
「…まあなっ…カオリ……」
「…んっ…ちょっ…空我…いくらなんでも学校だし
ー・・・んんっー・・・」
・・・・ドンッーーーー
「へっ?!…うわ…晴希…」
「えっ嘘…彼氏?マジでイケメンじゃん!」
信じたくなかった。
曲がり角の奥にいるのはカオリに似てる女だと思い込んでた。
男とキスしてて顔が隠れてたから…
顔が見えたら全然別人なんだって…そう願ってた…。
なのに…なのに…
「なにしてんの?…カオリ」
目の前にいたのは俺を好きだといってくれたカオリだったんだ…。