コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: I find you 〜本当の恋〜【お客様お待ちしてます♪】 ( No.66 )
- 日時: 2013/09/22 09:48
- 名前: あちこ (ID: mnvJJNll)
*第16章 何も知らない*(side奈津)
晴希と一緒に祐介の家に行った次の日、
私の頭の中は晴希の事でいっぱいだった。
昨日の晴希の顔が…すごく辛そうで…
今でもしっかりと覚えてる。
祐介と喋ってた時に晴希は"怖い"って言ってた。
一体何が怖いんだろう……。
考える度に、自分の知らない晴希がまだまだいる事を
知らされてる気がした。
私…晴希の事が好きなのに…何にも知らなかったのかも。
自分の中では結構知ってるつもりだったのになぁ…。
例えば晴希は、
ほとんどの人に優しいけど祐介には口悪い時が多い、
授業中は良く寝てるけど音楽の時は絶対起きてるんだ、
お母さんが作ってくれるお弁当はいつも残さず食べるし、
飾った言葉なんてくれないけどいつも面倒見てくれてる。
ー・・・祐介に口が悪いのは、心から信頼してるから。
音楽だけ起きてるのは、
中学の時音楽だけ成績がすごく良かったから好きなんだって。
お弁当はお母さんが早起きして作ってくれてるのを、
ちゃんと知ってるから優しい晴希は残すなんて無理なんだって。
シャイは晴希は飾った言葉とか言えないけど…
ちゃんと優しさは行動にして表してくれる。
他にも晴希の事は沢山知ってるつもり。
だけど知らないことだっていっぱいある。
今まで彼女は何人いた?
今好きな人はいる?
私のことどう思ってるの?
好きな女の子のタイプは?
何が…怖いの......???
好きな人が苦しいって知ってるのに、
何もできないなんて…
こんなにも辛い事ってないんじゃないかな………。
晴希はいつも私が困った時に、
一緒に考えて、解決してくれる。
私だって…晴希の力になりたいのに…
どうしてこんなに自分は無力なんだろ…。
そんな事ばっかり考えてたら、
一日一日があっという間に過ぎていき
残り数日しかなかった夏休みも、
とうとう今日でおしまいだ。
明日から学校が始まるんだ…
久しぶりに晴希に会える嬉しさと、
元気にくるのか心配な気持ちで、
夏休み最後の夜はなかなか寝付けなかった。