コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: I find you 〜本当の恋〜【お客様お待ちしてます♪】 ( No.71 )
日時: 2013/09/23 08:28
名前: あちこ (ID: mnvJJNll)

*第17章 変化*(side奈津)>>

「奈津ー、いい加減起きなさいよ!遅刻するんじゃない?」

階段下から聞こえるお母さんの大きな声に
急いでベットから出て下に降りる。

「もう、奈津!ご飯できてるからコレ食べてね。
お母さん仕事行ってくるから鍵ちゃんとしめてね?」

「…ふぁーい。いってらっしゃい!」
「行ってきまーす!」

私の朝はいつもこんな感じ。
朝はお母さんに起こされて、
私が下に降りたら、お母さんは鍵とお弁当と朝ごはんを残して
仕事に行ってしまう。

朝から夕方までは近くのショッピングモールの中にある
化粧品屋さんで働いてて…
仕事が終わって二時間後の7時から9時までの2時間は、
家の近くのスーパーでバイト。

本当は一日2時間しか働かないお母さんみたいな人…
なかなか雇ってもらえないけど…
中学の時からの親友の恵美子おばさんが店長らしくて、
無理行って働かせてもらってるんだって。

お父さんは…私が小学校にはいる前に事故で
亡くなったんだって。
だからお母さん一人で一生懸命働いてくれてる。

「ただいま、朝の8時となりました。今日もー・・・・」

テレビから聞こえる女のアナウンサーの声。
…8時って・・・ヤバイじゃんっ
新学期そうそう遅刻なんて恥ずかし過ぎるよ!

私は急いで学校に向かった。

「あー奈津、おっはよ」

学校の門に入る途中に結衣に会った。

「あ、結衣久しぶりだね!おはよっ」
「遅刻じゃなかったじゃん!良かったね」
「うん、ギリギリだけどね!てか祐介とはどうなのー??」

私がそう言うと結衣は顔を赤くして
「ほら、早く行こう。本当に遅刻になっちゃうよ!」と言った。

ー・・・思いっきり照れてるな…。

「放課後ちゃーんと聞かせてよねっ?」
「…分かってるよー。ほら、もう行こっ」

そう言って結衣は私の腕を掴んで走り出した。

「じゃあ、また…放課後ね!」
「うん、休み時間ちょくちょく行くけどね!」
「…祐介に会いに??」
「………………もうっ!」

顔を真っ赤にして照れてる結衣は
本当に可愛いくて幸せそうだった。

「じゃ、また後でね」
「うん!」

そう言って結衣と別れた私は自分の教室に向かった。
机にカバンを下ろし、席についた。

「あ、奈津!おはよー」
「あ、カオリ!おはよー」
「久しぶりだよねっ?夏休み何してたの??
あたしなんてバイトばっかでさー・・・・」

カオリは夏休みについて笑顔で話だした。
一学期じゃこんなカオリは想像さえ出来ない。
今、目の前にいるカオリが本当にカオリなのかと、
少しだけ自分の目を疑ったりもした…。

「ちょっとー奈津、聞いてる??」

カオリがムッとしてこっちを見ている。

「え、あー…ごめん!なんて?」
「だからー!この前のバイト先来てた日の事!」
「えっ?あー…」
「もう二人は付き合ってんの…?」
「んなわけないじゃん!私の片思いだよー」
「えー、そうなの?仲いいから付き合ってるのかと思ってったー」
「…ないない」

ガラガラー・・・・・

「あー、晴希くんと祐介だー!おっはよー!!」
「ホントだ!晴希くん、おはよー」

晴希と祐介が教室に入ってきた。
一斉に周りの女の子達が晴希に駆け寄って行く。

「おはよ!皆、久しぶりだよなー」

晴希…いつもと変わらないな…良かった!
元気に…なったん…だよ…ね?

祐介が私の前の席に座って、
晴希が私の隣の席に座る。

「あ、なっつー!おはよっ♪」
「祐介、あんたは朝から幸せそうだねー」
「だってさ、今日な、結衣が俺に弁当作ってきてくれんだって!!」
「え?まじで?よかったじゃーんっ」
「まあなっ♪俺らラブラブだからな」
「…はいはい。そーですねー」
「なんだよなっつー!冷たくねぇ?」
「あはははははっっっ」

久しぶりに会った祐介は、
本当に相変わらずだったけど、
結衣と順調にいってるみたいで安心した。

「じゃ、私は席に戻るね」

カオリがそう言って私の席から離れていった。

「あ、うんっ!」


隣の席には…大好きな晴希がいる。
いつもならここでおはようって言ってきてくれるのに…
今日はなぜか言ってこない…。

何で?…偶然…だよね?

「晴希!おはよっ!久しぶりだよねー」

精一杯の笑顔と明るい声で話しかけた。

「ん、おはよ。久しぶり…だよな」

え…何?それだけ??
それに何でそんなに無理して笑ってんの?
私におはよっっていうの…そんなに辛かった??

「晴希…なんか怒ってる…?私、何かした??
もし晴希の事怒らせてたならー・・・・」
「違う。ゴメンな、本当にそんなんじゃないから…」

そう言って晴希は教室を出て行った。

「あ、おいっ晴希?もう担任くるぞ?」

そう言って祐介が追いかけていく…。

何?何であんな顔するの?
言ってくれなきゃわかんないよ………

それから晴希と祐介は席にに戻ってこなくて…
始業式もなかった。
次に教室に戻った時には二人のカバンはなくて…。

結衣に聞いた話によると、
始業式が終わった後に、祐介がお弁当とりにきたんだって。
その時に晴希と一緒に早退するって言ってたらしい。

その日から…晴希の私に対する態度が
おかしくなっていったんだー・・・・・・・・・