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- Re: I find you 〜本当の恋〜【19章 更新しました♪】 ( No.78 )
- 日時: 2013/09/29 22:01
- 名前: あちこ (ID: mnvJJNll)
*第20章 解決策*(side晴希)
「とりあえずコーラでいい?はいっ」
「ん、サンキュ」
祐介は台所の冷蔵庫からコーラをとって、
祐介の部屋で待っていた俺に持ってきてくれた。
「で…これからどうすんの?」
「…答えられんなら今ここにいねぇーよ…」
「だよなー…んー…問題はカオリってことかー」
「ん?どういうことだよ?」
確かに奈津が俺を好きだって言い出したのも
俺が毎晩の電話に悩まされてんのも
カオリのせいっちゃあカオリのせいなんだけど…
言われる前からなんとなく奈津が俺に対して
友達以上の気持ちがあったことは知ってたし…
電話だって…マジでキレてたらきっとしてなかったと思う…。
「だってさー…晴希、まだカオリに…振られた事…
完全に立ち直れてねぇーんだろ?」
振られた…か。
はっきり言えばいいのに…遊ばれてたって………。
ま、祐介の性格からしてわざわざ俺のこと傷つけるような事は
言わないだろうけど…。
「まーな。かなりの衝撃だったし…」
「だろ?だから彼女も作れねぇんだよな?」
「…てか、彼女以前に人の事恋愛的に好きになれねぇ…みたいな」
そう、俺はカオリに振られから
どんなに可愛い子でも、
どんなに気の合う子でも、
どんなに性格の良さそうな子でも、
絶対に好きになrことは無かった。
…いや、好きになれなかったんだけど…。
「…なんで好きになれない?」
「怖いからに決まってんだろ?…またカオリみたいに遊ばれたらどうしようって思ったら…すげぇ怖くて…それで……」
そこまで言った時、俺の手は凄い震えてて…
祐介は「もういいから…変なこと聞いてごめんな」と言った。
「本当に…俺はカオリが許せない。晴希がこんなに辛い思いしてんのにあいつは何でまだ晴希に絡んでくるんだよー・・・・」
そう言った祐介は今までに見たことないくらい
悲しそうで…怒ってた………。
「もう…終わった事って分かってるんだけどなかなか立ち直れねぇなんて…俺、ホントに…ダセぇよなー……」
「んなこと言うなよ!晴希は…何も悪くねぇんだからさ…カオリが…
あいつが全部悪いんだからさ…晴希はダサくなんかねぇーよ!!」
祐介…。
俺のためにそんなに怒ってくれてんの?
俺のためにそんなに必死になってんの?
俺のためにそんなに泣きそうになってんの?
「なんでお前が泣きそうな顔してんだよ」
「…だってさ…すげぇムカつくんだよ…」
「祐介、一回しか言わねぇからよく聞けよ?」
「ー・・・・・え??」
普段は絶対…こんなこと言おうと思わない。
だって俺、祐介みたいに自分の思ってること全部言えねぇし。
けど…俺のためにこんなに真剣になってくれる祐介には…
やっぱりちゃんと言っとかないとって思ったんだ…。
「お前さ、いっつも調子乗っててうっさいけど…
   でも俺はそんな祐介が隣にいてくれねぇと…乗り切れなかったこともすげぇ沢山あったから…。カオリの事だってさ…
お前がいてくれたからここまで立ち直れたんだと思う。
本当にすげぇ感謝してるんだよ。…ありがとう、祐介」
言った後、すっげー恥ずかしかった。
でも…思ってたことを全部言えて、
なんかちょっとだけ気持ちがスッキリした気がした。
「…晴希、今更そんな事言われなくてもわかってるって!
何年一緒にいてると思ってんだよ…シャイなくせにそんな直球で感動するこというなよな……。」
そう言うとかすかに祐介の目には涙が流れていた。
普段は滅多に泣いたりしない祐介が泣いたから…少し焦った。
「おい!なに泣いてんだよ!?」
「俺はさ…裏切んないから、ずっと信用してくれていいからな」
「わかってるって…ありがとうな…ホントに」
「あーー・・・もうっなんなんだよ男同士でこんな話!!
なんか気持ち悪過ぎ!話戻すぞ!」
そう言った祐介の顔にはすっかり涙も消えて
いつもの笑顔が戻っていた。
「あぁ、奈津のためにもこのままじゃいけないしな」
「てかさ、その事だけど…」
「ん?」
「普通に今まで通りでいいんじゃない?」
「えっ・・・・」
どういうことだよ。
それじゃあ奈津がもしも…俺を本当に好きなら……
「だってさ、逆だったらどう?」
「え??」
「晴希がなっつーの事好きだったとして、ある日突然避けられて晴希は傷つかないって言い切れる?
俺は無理だと思うけどなぁー例えそれが…晴希の為を思ってでも」
…自分は奈津の事ばっかり考えて行動してるつもりだった。
でも違ってたって事だよな………
俺は奈津が傷つかないように距離をあけようとしてたけど…
本当は俺が告白された時奈津を振るのが…
ー・・・奈津を傷つけて自分が傷つくのが
嫌だっただけなんじゃないのか??
「…りだ…俺も…無理だよ…」
「…だよな…」
「だってさ…いきなり避けられるとか…そんなの耐えられねぇよ」
「だったらもう解決策わかったじゃん」
え・・・・・・?
俺がキョトンとした顔で祐介を見たら、
祐介は付け加えてこう言った。
「だからさ!明日からどうしたらいいか、もうちゃんと分かっただろ?今まで通りなっつーと普通にしてたらいいんだよ」
「…それで奈津は傷つかずにすむのかな…」
「わかんないけどー…避けられるよりかはマシだろっ?」
「…確かに…………」
祐介に言われて確かに自分が奈津の立場なら、
避けられる方が辛いに決まってる。
少しでも距離をおけば奈津が傷付かないなんて、
俺の手で奈津を傷つけたくなかっただけで…
ー・・・・ただの俺のエゴだったのかもしんないな…。
「じゃ!明日からは今まで通り普通にしろよな?」
「分かった、なんか…ありがとな祐介」
「ま!後は晴希が普通にしてたら解決するって」
「そーだな!…じゃあ俺そろそろ帰るわ」
「ん!明日学校でなー」
俺は小さく手を降って祐介の家をでた。
明日からは普通にしよう。
俺の勝手な考えで奈津を傷付けるなんて、
そんなこともう二度としたくない。
奈津は…俺の大事な大事な…
ー・・・・・・友達だから。