コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: I find you 〜本当の恋〜 ( No.8 )
- 日時: 2013/09/14 14:15
- 名前: あちこ (ID: mnvJJNll)
*第5章 夏休み*
晴希が好きだと自覚して、はや一ヶ月が経とうとしていた。
日にちが経って行くに連れて、
4人の思い出も増えて、
同時に晴希との思い出も増えていった。
それに比例するように私の晴希に対する想いも大きくなっていた。
「じゃあ、皆あまりだらけすぎないようにー…以上。」
担任の一言でクラスはざわめき始めた。
「やったーーー!明日から夏休みじゃん!!!」
「祐介、喜びすぎでしょ」
「何だよーなっつーは楽しみじゃねぇの?」
楽しみじゃないと言えば嘘になる。
…でも…学校みたいに毎日晴希に会える事はまずない。
それはわかっていてもやっぱり辛い。
「ううん、楽しみだよ。でも…」
でも…皆に会えないのは辛いよ…。そう言いかけた時ー・・・
「奈津ーー!!!」
結衣が走って私の元へやってきた。
「あ、結衣」
「…皆どうかした?なんかあったの??」
いつもと違って静かな雰囲気に結衣は違和感を感じたらしい。
「ああ、明日から夏休みだってのになっつーが
あんま乗り気じゃねえみたいなんだよ」
「別にそんなんじゃないもん」
「じゃあなんなんだよー?」
皆と会えないし…晴希と会えないし…寂しい…
ーーー・・・なんて恥ずかしすぎて言えない…。
「あーわかった。寂しいんでしょ??夏休みは皆に会えないから!奈津は淋しがりやだからねぇー」
「ーーー!!!」
みごとに結衣が言ったことが図星だったから、
なんて返していいのか分からなくて
顔を赤くして驚くことしか出来なかった。
そしたら、そんな私を見て祐介が「そんなに俺に会いたいならいつでも遊んでやるから電話してこいよ〜」とか言い出した。
それを聞いてた結衣は「ずるいー私も誘ってよねっ」と、
祐介に言った。
「ね、ねぇ!晴希もあそぼうねっ!?」
とっさに晴希を誘ってしまった。
だって…一番会いたかったのは晴希だったから。
「俺も遊びたいんだけどさ、実は…俺、バイト始めんだよ。だから、なかなか予定合わねぇかも…」
…晴希…バイトするんだあ…。
じゃああんまり会えないんだね…。
「ま、都合のいい時間だったらまたあそぼうねっ!」
「おうっ」
その日はそのまま皆で祐介の家で遊んで帰ることになった。
いつも通りゲームばっかりして、
お菓子ばっかり食べて、
いっぱい笑って、
いっぱい晴希と喋って…本当に楽しくて、幸せで…。
でも、こんな風に一緒に遊んでいられる事が、
当たり前になっていた私にとって、
晴希に会えない夏休みは…本当に本当に辛かったんだ…。