落ちると思った。でも…温かい。この状況で私を抱きしめているのは誰か。その答えは1つしかない。楽だ。階段の上で抱きしめられて心臓がすごくバクバクする。「ら、楽…?あっ…」驚いたせいか少し落ち着いた。「気を付けろ、ビリビリ。お前ただでさえ危なっかしいんだから。」「うん…ごめん…」体が熱い。「怖かった…」そう言って私はようやく一歩踏み出せた。少しだけだけど楽を抱きしめ返せた。