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- Re: 【第6話更新!】依頼屋ストロギア【幽霊屋敷編START!】 ( No.16 )
- 日時: 2013/11/06 21:07
- 名前: 空銃 ◆QJMxOkeYCQ (ID: NHSXMCvT)
第7話
私達は、地下1階の、もう一つの部屋に入った。
中には何も無い、が、壁に、赤い字でこう書かれていた。
見つけたければ、叩くのみ。
「どういうこと? よく分かんない」
私がみんなに聞く。
すると、誠が答えた。
「お札を見つけたかったら、壁を叩けってとこだろ」
「なるほど! で、何処の壁?」
「計算したぞ。ここだ」
そう、誠の能力は瞬間計算だ。
何かの発生する確率や、何処に何があるかなどを、計算できる。
しかも瞬時に。凄い。
私達は、誠の指し示した場所を叩いた。
すると壁が開いた。
中には、お札が1枚床に置いてあった。
「やった! 1枚目、ゲットだね!」
「じゃあ次は1階かな。誠、計算して」
仁がそう言う前に、誠は答えを出していた。
「そう言うだろうと思って計算しといた。1階の右から2番目の部屋の天井だ」
「ありがとう誠。それにしても、その能力、良いわね。羨ましいわ」
桜が褒める。
「そんな事ない。桜の能力だって、凄いじゃないか」
そういうが、誠は満更でもなさそうだ。
そんな事を話しながら、私達は1階についた。
「この部屋ね。開けるわよ」
桜が扉を開く。
天井にある、と誠は言っていた為、私達は天井を見る。
「どうすんだよ、これ」
誠が言う。
確かに天井にお札は張り付いていた。
しかしこの部屋は、床と天井が余りにも離れすぎている。
30mぐらいありそうだ。取れる訳が無い。
「誠、計算してよ。僕達でも取れる方法」
仁が言う。そうだった、計算をすれば。
「いや、ダメだ。俺の能力には使用限度がある。短時間に何回も出来る訳じゃない」
そうだったのか。まぁ、そんな簡単に何回も計算出来てたら凄すぎる。
私達は、なんとかして取れる方法は無いか、と考えるが良い案が思い浮かばない。
その時、仁が言った。
「今度は僕の能力を使えばいいんだよ! そしたら、このくらい余裕だよ」
そうだ。仁の能力は限界突破。
自分の体力や知力の限界を大幅に超える能力だ。
ただその代わり、使用後は体全体が痛み、疲労しきってしまう。
「でも、使った後が……」
私が心配するが、仁はなんともない顔でこういった。
「僕の能力の力を最小限に抑えれば、負担は少ないから、大丈夫」
「なら安心ね。仁、やってくれる?」
桜の問いに仁は勿論、という顔で頷いた。
「限界突破!」
すると仁の周りに、赤い風のようなものが纏いはじめた。
「んじゃあ、俺に任せな」
この能力を使うと、仁の性格まで変わってしまう。
何かと大変な能力だ。
仁は軽くジャンプし、お札を取った。
しかし、その飛躍力は半端ではない。
「ありがとう、仁。助かったよ!」
「フゥ……。僕が力になれて良かったよ」
そして、私達は3枚目のお札を探す事にした。
そしてその同時刻。
とある部屋で、二人の男と女がモニターを見て何かを話していた。
男は大きな椅子に座っていたが、女は立っている。
それを見ると、男の方が偉いのであろう。
「うーん、これも取れたのか。さっすが、ストロギアだね」
「セア様。ストロギアにお札を取らせるなんて、賢いですわね」
「敵が僕達の必要としている物を勝手に取ってくれてるんだからねぇ。依頼と勘違いして。実にバカだ」
「四天王の復活まであと2枚……」
「こいつらだったら多分簡単にとってくれるさ。こんなのも出来ない奴らには、四天王なんかを出させる必要なんてないからね」
「ですがセア様、四天王でもストロギアの奴共を簡単に倒せてしまうと思いますわ。そうしたら、セア様の出る幕が無いかと」
「勿論。今回の僕はただの傍観者だからね。もし四天王が負けてしまったら、我等キングダム・セアの恥だ。あ、お腹がすいた。何か持ってきてくれ」
「承知いたしました。セア様」
セアとは何者なのか。そして一体キングダム・セアとは?
凛達の集めているお札は何なのか。