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- Re: 【第10話更新!】依頼屋ストロギア【質問など大募集】 ( No.35 )
- 日時: 2013/11/23 07:33
- 名前: 空銃 ◆QJMxOkeYCQ (ID: ncyYlurw)
第11話
「銃撃戦でいいのかァ? 銃撃戦では無敗だぜ? 俺」
「あぁ、構わない。遠慮なくお前を消す」
二人の会話を遠くの岩の影から見守る。
「蓮の殺気がヤバいで……、あのオッサン、死ぬな」
「もうこの殺気が出ると近づくのも怖いわね」
確かにそうだ。さっきまで明るかった蓮の口調が変わっている。
すると蓮は、腰のベルトに固定してあった銃を取った。
「お前も物好きだな。自分から死ぬ事を望むなんて」
「何ィ? このメモル・キッド様に向かって偉そうな口を……。死にてェのかァ?」
「聞こえなかったのか? お前が死ぬんだよ、雑魚」
「クソッ! テメェ」
キッドは真っ黒な銃を構えると、連に向かって二発弾を打った。
銃弾は赤く光っており、スピードは物凄く早い。
「どうだ? 俺様のキッド・ショットはァ! 今までこれを避けれた奴はいねェ。早速ジ・エンドかァ?」
蓮は銃弾を避けようとしない。
一体、どうする気なのか。
「こんなヘボ弾、避けるまでも無い」
すると連は銃弾を右手で握り潰した。
右手を開けると銃弾が粉々になって地面に落ちた
「な……、何ィ!? 俺様の技が片手で……」
「本当にお前、セア・キングダムの一員か? そんな雑魚くてどうする」
「いやぁ、蓮が強すぎるんや……」
「優しい人程怒らせると怖いって事が分かるわねぇ……」
「あぁ……」
「お……俺を怒らせちまったようだなァ! 仕方ねぇ、無能力に能力を使うのはいやだったんだが……」
キッドは、小声で何か呟いた。
すると、キッドの下に魔法陣が浮かぶ。
「変幻自在ィ!」
すると、キッドは巨人と化した。
全長10mくらいはある、でかいなんてもんじゃない。
しかも右手に持っていた銃が棍棒に変わっている。
これはヤバい、いくら蓮でも倒せる筈が無い。
しかし蓮はニヤリと笑った。
「バカが。力は上がっても鈍くなったら当たらねぇよ」
巨人キッドは、棍棒を振り回す。
しかし蓮は軽々避け、キッドの後ろに回り込んだ。
「これで終わりだ」
連は銃を構え、一発だけ、弾を放つ。
その弾は炎を纏い、雷を帯びていた。
「鬼蓮弾」
弾はどんどん加速していき、空に上がっていく。
丁度キッドの顔あたりに差し掛かると、顔に向かって先程のキッド・ショットの何倍ものスピードで飛んでいった。
銃弾がキッドの眼に当たる。
キッドは叫ぶような呻くような、おぞましい声を上げ、倒れた。
「凄ェ……」
「さすが蓮やなぁ……」
「かっこいいわね!」
蓮は、先程までの殺気が別人のように無くなり、笑顔でこっちに向かって来た。
「良かった! お前らに怪我が無くてー」
「そりゃ、遠くで見てたら怪我は無いやろ」
「まぁそっか! よし、帰ろう」
「ちょっと待って、質問させてくれ」
「何? 答えれるモノだったら答えるよ」
「戦ってる時の蓮って怖かったけど、自分では自覚してるのか? 後、さっきの蓮が撃った銃弾って能力無いのに何であんな威力? そして、セア・キングダムについてもっと詳しく教えて欲しい」
「セア・キングダムは行く行くは戦う相手になるから、ストロギアに戻ったら全員に話す。それで二つの質問だけど、戦ってる時の俺は自覚してるよ? いっつもかっこつけてる感じがして嫌なんだよね。でも、敵と戦うと自然にああなっちゃうんだよ。で、さっきの銃弾は、『クラウン・ナイト』っていうチームの一人に改造してもらった銃弾なんだ」
「へぇ、ありがと。よし、じゃあ帰るか」
俺達は転送ボタンを押し、ストロギアに帰った。
そして、とある部屋
「やっぱりリーダー君は強いなぁ。あのガンマンを余裕で倒しちゃったよ」
「王の十二家来の一人が死んでしまいましたが、どうしましょうか」
「全然大丈夫でしょ。次に弱いのはー、あの筋肉バカか」
「すぐにストロギアと戦わせるように手配します!」
「いや、いい。今はストロギアを静かに観察しようか」
セアのにこにことした顔が真顔に変わり、静かにこう言った。
「王は僕だけだ。依頼屋なんて、所詮偽善だ」