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Re: 依頼屋ストロギア ( No.5 )
日時: 2013/10/20 21:09
名前: 空銃 (ID: NHSXMCvT)

第1話 

中へ入ると、そこにはメガネと関西少女以外の、5人の男女がいた。
俺を依頼屋に誘った二人以外は、黙ってこちらを見ている。
その内の一人、一番年上っぽい男が口を開いた。

「誠、楓。この人は誰なの?」

すると、待ってましたと言わんばかりに、関西弁の少女は自慢気に話した。

「よっくぞ聞いたくれたわ!」

話から推測するに、この少女の名前は楓と言うのだろう。
そして、こっちのメガネは誠と……。
まぁ、それぐらい誰でも分かるか。

「この人こそ、依頼屋ストロギア、8人目のメンバーや!」

ん?ちょっと待て。勝手にメンバーにされてる。
おかしいぞ、俺は詳しく話を聞いてから……。

「あの……、まだメンバーと決まった訳じゃ……」

そう俺が話し終わる前に、さっきの男は嬉しそうに俺の手を握った。

「おおー! 君が新しいメンバーか! よろしくね!」

「え、だからまだ決まった訳じゃ……」

そういいながら横を見ると、誠と楓がニヤリとしてこっちを見ている。

クソォ……、メガネと関西弁め……。

すると、ソファに座っていた俺と同い年くらいの女の子が、ある提案をした。

「そしたら、緊急会議で自己紹介をしなきゃ! 名前も知らないメンバーなんて嫌だからね」

確かに。と俺は思った。
まだ誠と楓しか俺はメンバーの名前を知らない。
そもそも、俺の名前をまだ誰にも教えてない。
そして、緊急会議って何だ?

「あの、緊急会議って何ですか?」

すると、さっき自己紹介の提案をした女の子の隣で大福を4つもたいらげていた少年が説明をしてくれた。

「緊急会議っていうのは、何かメンバーで話し合わなきゃいけない事が出来た時に、緊急でメンバーを招集して、話し合う事だよ。まぁ、今は全員ここにいるから、招集する必要はないけど」

成程、会議ねぇ……。
案外面白そうだ。
入る気は余り無かったけど、もう勝手にメンバーにされちゃったし、頑張るしかないな。

「あ、桜! もうそろそろお昼だし、ご飯作ってよ。会議中にでも食べよ」

おい、さっき大福4つも食ってなかったか……?
この痩せた体型のどこにそんな胃袋があるんだ……。

すると、一人の、俺より一つ二つくらい年上の女性が、しょうがないわねと言った顔で返事をした。

「はいはい、分かったわ。」

この人が桜、か。そういえばさっき楓が、桜が料理を作ってくれると言っていたな。

俺等は、桜の作る昼食を、会議を始めながら待った。