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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 意地悪彼女とツンデレ彼氏の恋日記。【オリキャラ募集】 ( No.12 )
- 日時: 2013/10/26 23:03
- 名前: 八田 きいち。 ◆8HAMY6FOAU (ID: XMOub5JC)
確か付き合う前の時だった。
『涼ちゃん。何飲んでるの?』
『うわぁあっ!!?……な、なんだお前か……てか、涼ちゃん言うな!』
『えー、可愛いのに』
お昼休みに席の座ってご飯を食べていた涼に、
真月が後ろから声をかけた。
メロンパン、チョココロネ……見事に甘いパンばかりが涼の机の上に並んでいる。真月はそれを見ながら、涼の前の席の椅子を反対にして座る。
『涼ちゃん、甘いの好きだねー』
『べ、別にいーだろ?!』
真っ赤な顔でパンを頬張る涼。
それをどこか優しそうに見つめる真月。
『……お前は』
『ん?』
涼が自分から真月に話しかけることは滅多になく、
真月は少し驚きながらも涼を見つめた。
『甘いもの、嫌いなのか?』
『んー、どっちでもないかな』
『……そうか』
『うん』
『……』
『あ、でも』
真月が少し考えるように顎に手を寄せる。
涼はそれを不思議そうに見つめる。
真月はにやっと笑って言った。
『甘い匂いは嫌いじゃないよ』
『匂い……?』
『うん。涼ちゃんの匂いみたいだからね!』
『は、はあぁぁあぁああ?!』
何を言われたのかいまいち分からないが、
何故か恥ずかしく涼は大声をあげた。
『な、なななんだよ!?お、俺の匂いって!!』
『涼ちゃん、いっつも甘い匂いがするんだもん。香水?』
『つ、つつつつけてねーよ!』
『えー、じゃあなんの匂い?』
『知るか!んなの!!』
ガタンッと音をたてて立ち上がった涼は、
パンのゴミの山を抱えて教室を出て行ってしまった。
真月は微笑んで、
少しだけ香る甘い匂いを感じていた。
意地悪彼女は甘い君が好き。 end
『甘い匂いって落ち着くんだけど、それってさ……』
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