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Re: 【題名変更】僕の彼女が意地悪すぎて泣けてくる。【ふざけ題名】 ( No.29 )
日時: 2014/04/01 23:17
名前: 八田 きいち。 ◆8HAMY6FOAU (ID: Ro4jdKEa)
参照: リップクリームってなんで甘い匂いすんのに味甘くないねん。




ほら。
女って秋になって乾燥しはじめると、
唇にリップクリーム塗るだろ。
なんか色のついたやつとか甘い匂いのするやつとか。
あれね、結構ドキドキするらしい。
唇に鮮やかな色がついただけで、艶っぽくなって。

べ、別に俺は真月以外にドキドキはしない!
玲二が言ってた!本当に!

とにかく、そうゆうのって男はすごく敏感なんだ。
とくに……好きな女とかは。








「 おはよ、涼 」
「 ……お、はよ 」


朝、真月がいつにもましか可愛かった。
全体的にキラキラしたのが真月のまわりにきらめいてた。
って、なんじゃそりゃ。
慌てて目をこすってもそれは消えない。


「 ?どうしたの、涼 」
「 はぇ?!いっ、いや?!なんでもねぇよ?! 」
「 そう? 」

「 おはよー、真月ー!」
「 うん。おはよ 」
「 あ、ねぇねぇ。今日の古文の宿題みせて! 」
「 えー、また?いいけどさ 」
「 きゃー!真月ありがとぉー! 」


真月がほかの女子と話して笑ってる。
ぎゅうって抱きつかれてそれを受け止めてるのすごくかっこいい。
やばい。ドキドキする。
だから、俺は女子かっっ!!んなだから、玲二に女々しいって言われんだよ!

最近、真月がさらに好きになった気がする。
自分でもよくわからない。一緒にいる時は前まで嬉しいより恥ずかしかったけど、一緒にいるのが今は嬉しいし。真月にもっと触れたいって思うし、抱きしめたいとか、キ、キキキキスしたいとか思う……し。


「 涼? 」
「 うわぁあ?! 」
「 え。ちょ、彼女の顔みてそれはないよ、涼 」
「 いっ、いだだだだだっ 」


目の前にいきなり真月の顔があってびっくりして声をあげたら、
ものすごい笑顔で頬をひっぱられた。すげぇ痛いんだけど!


「 って、あれ…… 」
「 ん? 」


いつもと違う。
真月の匂いがした。柔軟剤とかじゃない、甘い匂い。
服からとか髪からじゃなくて、これは……


「 真月、なんか唇にぬってんの? 」
「 ん?あぁ、リップクリームだよ。バニラの匂いのね 」


よくわかったね、って笑う真月。
その唇に何故か目がいって、吸い込まれそうになる。
艶やかに光る唇に、すごく触れたくなる。
あ、やばいな。そう思った。


「 ……涼? 」


今、すぐに……その唇に、キスしたい。
















「 りょおおおおおおおおおううううううううううううう!!!!! 」
「 ぶふっ!?!!? 」
「 あれ。玲二じゃん。どしたの、朝から涙ぐんで 」


後ろからの追撃に俺は軽く意識を失いかけた。
そんなことをしてくるのは限られてるやつなので予想はつくが、
お前まじなんなん……?!!?


「 ねぇぇえええ、俺、彼女できちゃったぁぁあ!!告白したらおっけーされたぁぁぁぁあ!幸せっ!リア充万歳!真理(まり)ちゃん好きだぁぁぁぁぁあ!!!」
「 えっ、真理ちゃんって5組の?あの可愛い子じゃん。よかったねー、玲二」
「 へっへー、今日から俺もリア充!!お前らよりもすっげぇバカップルになってやる!!」
「 おう。ふぁいと 」
「 っだぁーー!誰がバカップルだ、ゴラァッ!! 」
「 ちょ、いった!いたい!涼ちゃんちょっとっ、いぎゃぁぁぁ 」


その日の朝は、
玲二の断末魔によって終わった。

今考えると、玲二にあそこできてもらって助かった。
あの時、自分が抑えられなくて。絶対真月に触れてた。
どう思うかな。きっと俺、真月に触れたら止まらなくなる。
怖いくらいに好きだから、きっと。
それにあんな人がいる教室とかムードもなにもありゃしねぇし、
あー本当に好きなんだよ。








リップクリームの甘い香りに誘われて。end
『 我慢できなくてほっぺにしちゃった!真月のほっぺやばかった!』