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「 真月、おは…… 」
「 おはよう 」
「 …… 」


「 真月！一緒に組も…… 」
「 ごめん。あたしほかの子と組むから 」
「 …… 」


「 真月！飯…… 」
「 食べちゃった 」
「 …… 」


「 まつ…… 」
「 じゃあね 」
「 …… 」











「 なんっなんだよ、あいつ？！？！ 」
「 んだよ、うっせぇなぁ 」


駅前の前に真月ときたクレープ屋に、
学校帰りの玲二を捕まえて二人で来た。
あぐっとイチゴチョコクレープにかぶりつく。玲二も抹茶クレープを食べる。


「 今日、俺かなり避けられてたじゃん…… 」
「 あの、避けっぷりは滅多に見られねぇな。つか、最後のほうお前名前さえ呼ばせてもらえてなかったじゃん 」


ウケると笑う玲二の足をガシッと蹴る。
テーブルの下からの攻撃に玲二は顔を歪めたけど、まあそんな強くやってないからまたヘラヘラ笑い出す。


「 お前がなんかしたんだろ〜？柄にもなく襲った？ 」
「 はぁ？！？襲ってねぇし！！ 」
「 だよなぁ、どっちかってーと涼ちゃん襲われるほうだもんなぁ 」
「 どゆいみだ 」


アハハッとまたのんきに笑い出す玲二をみてため息をつく。
なんか怒らせることしたかな……思い当たるのはあるけど。
怒ってるとしたら昨日のキスのことだよな。あの真月で照れるわけないから怒るしかありえねぇ……照れないのもなんかしゃくだけど。


「 てか、マジで。なにしたの、真月ちゃんと 」
「 ん……真月って照れないよなぁ？ 」
「 え。真月ちゃんの照れ顔なんてみたことないんだけど。あのポーカーフェイスちゃんの 」
「 だよなぁ…… 」


照れてないってことは、
やっぱ怒ってるしかないよな。
あれ、突然だったし。許可得てないし……あぁ、やっぱ怒ってんのか。あれ。


「 ……まあ。喧嘩しねぇバカップルはいねぇからなー、今回はお前が悪いくらいしかわかんねぇー 」
「 やっぱ、俺悪いかな 」
「 なに、お前。自分が悪いかもわかんねぇの？ 」
「 ぃや……んー 」


俺が、悪いんだろうか。
というか、真月はあんなことで怒るだろうか。そんなやつだろうか。

そんなことない。
真月はどうか知らないけど、
俺はずっと真月を見てた。だからわかる……と思う。


「 ……真月ちゃんに直接きけば？ 」
「 ん。そうする。ここでこんな悩んでても仕方ないもんなっ 」


クレープを食べ切っておれ達は別れた。

『 まあ、頑張れよ。涼 』
玲二のエールを噛み締めて、
俺は歩きながら真月の家に向かいながら、携帯の着信履歴をさがす。

家族の名前のしたにある『 神谷真月 』の名前。何故かすごく緊張した。
ボタンを押して携帯を耳に当てる。
規則的なコールオンを何回か繰り返して、それは突然止まった。


『 もしもし…… 』
その声はいつもより疲れてて暗かった。


「あっ、真月？俺だけど。お前、今…」
『 涼 』


家にいるかという言葉を遮るように呼ばれた名前。
胸が脈打つ。



























『 別れよう、涼 』
























時が止まった気がした。








冷たい風が僕を一人にしようとする。end
『 なんで。そう問う前に切られてしまった電話をにぎりしめた 』