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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 秘密 ( No.137 )
- 日時: 2014/03/21 11:18
- 名前: 雪 (ID: jl644VQ0)
歩くいつもの道。
でもいつもと違って楽しそうな会話の1つもない。
ケイには聞こえていた。
・・・これで苦しまなくても済むから・・・
つまり今までずっと辛い思いをしてきた。
ケイやマリー達がいなくなったことで。
リンをわざわざ戻しても…本人が心から戻りたいと思わなければそれは逆にアリスを傷つける。
いっそ会えたことに満足して吹っ切ってしまった方がずっと楽だ。
ケイやマリーは今でもアリスの傍にいる。
それは各々の意思でだ。
でもリンは各々の意思で傍にいたくないと表明したのだ。
ならもうそれでいいじゃないか。
もうこれ以上わざわざ傷つくことないじゃないか。
そう思わなくないこともない。
でもアリスはそれを望んでいない。
吹っ切れたら楽だろうに吹っ切れずにいる。
見てれば分かる。
表情は分かりにくいが最近彩り始めているのもあるし、6年前と変わらず近くにいるからか違いが分かる。
「ねぇ…アリス…」
何が出来るか分からない。
でもこんなアリスはもう見たくない。
あんな顔もうさせたくない。
罪滅ぼしとかじゃないと言ったらうそになるかもしれない。
でも大部分はやっぱり放っておけない。
「リンに会いに行こう。」
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