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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 秘密 ( No.159 )
- 日時: 2013/12/12 19:53
- 名前: 雪 (ID: s92qBU7.)
「はい、お粥できたよ。」
「お粥と言うよりスープ飯ですわね。スープの中にご飯を入れるところが。」
これが本当にお粥なのか自信がなかったのは事実だ。
かといってお粥とスープ飯の違いもまたよく分からなかった。
テーブルの上を片づけながらお粥を並べながら曖昧に笑った。
「お粥は作ったこと無いから…卵も入れといたから。」
アリスの手が赤い。
氷嚢を作った時か、それとも火傷をしたのか全然腫れが引く気配はない。
「では…申し訳ありませんが私は帰ります。」
「マリー?」
声をかけるが作業の手を止める気配はない。
「こんな時に申し訳ないのですが野暮用がありまして…後のことは宜しくお願いします。」
マリーの背中越しに返答が来た。
そのまま振り返ることなく玄関まで進むとようやく振り返り微笑み返した。
「今日は台風が来るそうなので出来るだけ早く家に帰ってくださいね。ケイのこと…宜しくお願いします。」
そういうとマリーはドアをくぐって出て行った。
空を見上げると確かに薄黒く曇っていた。
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