コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 秘密 ( No.214 )
- 日時: 2014/11/15 17:41
- 名前: 雪 (ID: Id9gihKa)
そんな中アリスは眠っていた。
きつく締められた服ではなく、真っ白で簡単な和服だった。
病衣と言われる服を着ていた。
アリスは真っ白な固くて冷たいベットの中で寝ていた。
アルコールのにおいが鼻を刺激する。
嫌いなにおいだ。
昔入院させられた時に入った病院のにおい。
夜は怖くて心細くて眠れなくなったあの病室。
だが誰も来ないということに気付いたのはすぐだった。
人気配がしない。
ここは…どこ…?
どうして…私は…
それとほぼ同時刻、マリーの携帯が震えた。
「もしもし!?」
相変わらずすぐに出る。
「ああ…万里花ちゃん?」
その声はアリス探しの協力を頼んだ病院の先生の声。
「どうしましたか?」
「万里花ちゃんの言う三田村こよみちゃんらしき人が秘密裏に入院してきた。」
その知らせは今までの報告の中で1番の大ニュースだった。
スピーカーにしたのか携帯からわずかな物音が所々聞こえてきた。
「本当ですか!!?」
そして大声を出した後考えた。
「秘密裏…?」
「ああ…不思議なのはそこなんだよね。
厳ついスーツを着た男たちが連れてきて名前や素性は非公開に預かってくれって。
三田村こよみちゃん…長い茶髪に色白の肌。添付されてたプリクラの写真と瓜二つだ。」
添付したプリクラとはケイとアリスが写っている2人で最初に撮ったプリクラである。
それ以外に写真は残されていなかった。
「非公開にしてくれ…と頼まれていたのに何故…?」
「退院はさせてもいいと言われていたんだ。他にもよく分からないことを言っていたがこの町からは出すなとか。
後…退院させたら後悔するかもしれないけど…とか言っていた。
とりあえず会いにおいで。20分後にロビーで待っているから。」
そういうとマリーは震える手で電話を切った。
聞いていた2人もすぐに反応した。
3人はすぐに基地から飛び出した。
助けて…と言ったアリスの声が聞こえるようだった。
会ったらきっと伝える。
おかえりなさい、と。