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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 秘密 ( No.241 )
- 日時: 2015/07/04 17:16
- 名前: 雪 (ID: Id9gihKa)
人助けとは…私も丸くなったものだ。
今までは自分のことでいっぱいいっぱいだった。
例え兄貴といえど昔から泣きついてきていたあの兄貴ももう年を食い、真っすぐと目を見て頼むようになった。
頼むところはまだまだといえるが。
昔から何かと言われてきた。
最初に頼まれてたのはアナを助けてほしいと言われた。
愛しているから…
アナはよく言うととても明るい。
悪く言うととても騒がしい。
アナが犯罪者の疑いをかけられた。
それを私が記憶し、整理して考えた。
その結果を伝えたところで無実が証明された。
偶然による事件だと暴かれた。
助けてほしい。
彼はあの時怯えながら、泣きながら私に必死に頼んできた。
心ゆすぶられはしなかった。
だが何かを感じた。
そこまで必死だったから。
何故か気が向いた。
暇つぶし。
誰とも言葉を交わしたことのない私は気が向いて兄に声をかけた。
この能力を使った。
それが初めての人助けだった。
だが代償として…
私は何を求めたのだろう。
もう覚えていない。
「父上から許可が下りた。」
決定的な言葉が下された。
「アナの家と私達の家の歴史。両方とも洗い出して私によこせ。
飛行機の中で整理して、父上を説得させてやる。」
だから…
「だからお前は安心してガツンっと自分の想いを告げろ。」
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