コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 秘密 ( No.249 )
- 日時: 2014/02/15 16:38
- 名前: 雪 (ID: L2AVnGiq)
することもないので基地に向かうと意気投合したため、基地に向かう階段を上る。
ひたすら長くて嫌気がさすほど長い。
それでもその長さがなんとなく落ち着く。
服は着替えたがまた痩せたのか少し大きかった。
半袖の赤と白のチェックのブラウス。
それに黒ネクタイ。
白のミニスカートにニーハイ。
赤のベレー帽。
それにコートを羽織っただけ。
似合っている。
むしろ服の方が無理矢理着せている感がある。
金髪のせいだろうか。
何を着ても着せてる感はぬぐえないだろう。
「統也さん…でしたっけ?大丈夫なんですか?」
「書き置き1つあれば安心する。元々逃げないと分かったうえでの監視だからな。」
逃げたらどんなことになるか…
アレクシスも私も分かっている。
私は逃げない。
きっと逃げたら母の娘として皆に顔向けできない。
そう思ってる。
母は望まずに生まされた私を愛してくれた。
例え今はどうであろうと。
愛してくれたのだ。
私は逃げずにここで幸せを掴みたかった。
マリーと再会して。
圭に恋をして。
リンと色んなことを相談して。
そんな当たり前が嬉しくて。
きっと私が望んでいたのってこういう事かなって思えた。
リンに圭のことを相談したり。
そんなこともあったからかな。
金髪に戻したくなったのは。
圭の初恋の話を聞いたから。
・・・圭の初恋って…10年くらい前に会った金髪の女の子だろ?・・・
リンから聞いた時は一瞬心臓が止まったと思った。
でもそれ以上は何を聞いても知らないと言われた。
聞いたのすら6年近く前なんだから、と…
圭には好きな人がいた。
今ではどうか知らない。
それでもなんとなくそんな圭の初恋の人の影を求めて。
母のくれた金髪に戻したかった。
馬鹿な理由だ。
そんなことで圭の初恋の人になれる訳でもないのに。
でも母がくれた金髪だから捨てたりしない。
そんなことを考えていたらようやく基地が見えてきた。
私達の基地。
どうでもいいことを考えるのはとっくに癖になっていた。
実に面倒な癖だ。
人間分析。
そのために身につけられたスキルだった。
今までの相手の行動を省みて相手の善悪を図る。
自分の敵か、味方か。
そうやって定めてきた。
でもこいつらだけには使いたくないスキルだ。
疑いたくない。
でも信じるってことはなんだか少しだけ。
私には難しいことだった。