コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: 秘密 ( No.307 )
日時: 2014/04/04 15:45
名前: 雪 (ID: Um7bp1Xg)

結局眠いのに頭でシャワーに入るのも危ないし、なによりめんどくさかったから結局顔を洗うだけに止めておいた。

夕食前に少し眠った。

なかなか寝付けなくて気色悪い汗をかいて、結局シャワーを浴びた。

髪を乾かすことも何時もより億劫で、何時もなら勝ち続けでつまらないトランプでも負けてばかりだ。

頭がボォ〜ッとしている。

気のせいか視界が少しずつぼやけている気がする。

「アリサ!!」

聞き慣れない名前が耳に届く。

アニエスでは名前は呼ばれなかった。

アリサ、とエリスは言っていたが実際呼ばれたことは無かった。

私は恐れられ、化け物だった。

「…エリス?」

「林檎が7つあります。それを3人に分けるにはどうしたらいいでしょうか?」

ぼんやりしている頭にその問題場違いに聞こえた。

「2個ずつ渡し、残り1つを3等分…と私なら答える。」

だがエリスは違う。

「林檎ジュースにして分ける、がエリスの答え。」

「囚人が4人います。その4人は黒と白の帽子をかぶっています。仮に4人をA,B,C,Dとしておこう。」

なんの意図があってこんな問題を出しているのか分からない。

が、とりあえず大人しく聞いていることにした。

「Aから順に階段に立たせる。壁を隔てたところにDを置く。
その4人は自分の被っている帽子の色は各々知らない。
ただ、前の人の帽子の色を見ることはでき、黒と白の帽子をかぶっているのが2人ずつという事も知らされている。
暫くの沈黙があった。
この中で1人だけ自分の帽子の色を当てた囚人がいた。さてそれは誰でしょう?」

上からA,B,Cに並んでいる…

児戯だな。

「B。暫くの沈黙があったという事は誰も帽子の色は分からなかった。
つまり一番上にいたAが分からなかったという事だ。
故にBとCの帽子の色は違うということ。故にB。」

つらつらと私が導いた答えを述べる。

「それで…何?」

「頭はまだ大丈夫みたいね。」

「確かに…ほんの少しは楽になった。」

今も湿っている私の髪が畳の上にうねっている。

まだ何かを話そうとするエリスを制止した。

「夕食は…いらない。寝てる。」

眠れるわけがない。

けれど段々体も動かなくなっていった。

畳の上にじかに寝ころぶ。

マリーが布団を敷いてくれたが布団まで移動できない。

エリスも保険医を呼んだが熱もない。

原因不明だ。

その気だるさは就寝時間になっても寝つけずに、体も動かせずにいた。

こうして私のスキースクール2日目は終わった。