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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 秘密 ( No.399 )
- 日時: 2014/08/20 16:13
- 名前: 雪 (ID: WDXckvnh)
圭は優しい。
私は既に自分の中で答えを決めている。
私の生き方だ。
絶対に譲れないものがある。
リンも。
マリーも。
圭も。
大好きな人達。
失いたくない。
その為になら世界でも刃向かおうと決めた。
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「圭、いよいよ明日から春休みだな」
春休みが終われば、2年生となる。
アリスはかなり危うかったらしいが進級は出来るようだ。
「沢山のことをしよう。」
微笑みながら告げた。
「去年出来なかったこと、たくさんやっていっぱい遊ぼう。」
顔は笑っている。
絶対に譲れない、といった意気を感じさせる。
「…うん」
それは何時かここからいなくなってしまう事を惜しんでいる様に見えた。
ここにいたい、と言っている様に見えた。
「好きなだけ…沢山遊ぼう。」
不安を感じさせないように笑った。
少しでもここにいられる様に。
アリスを引きとめておきたい。
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私は人を傷つけてしまう側の人間だ。
でもそんな私を。
圭達は受け入れてくれた。
彼らと出会えて私は変われた様な気がした。
それからは春休みの予定を沢山立てた。
触れること。
そんな単純なことなのに。
どうしてそんなに安堵できるのだろう。
それはきっと、心があるから。
大事に想う気持ちが伝わってきて。
ほっとしてしまう。
「圭」
頬に手をのせ、おでこに小さくて短いキスをする。
不安がなくなるくらいに。
キスをしておきたかった。
「大好き」
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