コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: 秘密 ( No.449 )
日時: 2014/12/25 16:16
名前: 雪 (ID: Id9gihKa)

「当たり前よね、男と一緒に娘を置いて出て行った私が。
おいそれと戻れる訳ないもの。考えれば最初から分かっていたはずなのに…」

待って。

待って。

だって父は。

もう母の目には自分が写っていなかったって。

最初から。

すれ違っていたの?

「違う!父さんはずっとあなたを探して…!」

「えっ?」

「あなたが大事で大事でしょうがないの!」

私と暮らしたいじゃない。

私と一緒に暮らしたい。

そういっていたのではないか?

はなから父のこと。

嫌いになってなどいなかったのだ。

「父さんは…!」

ピロロロロッ

突然机の上の携帯が大きな音を立てた。

「あっ…ごめんなさい」

携帯を見る。

発信者は…

「私?」

万里花、と記されていた。

母の、送ったの?と言った視線に私は首を振った。

携帯は確かここにくる際に、落とした。

父と食事をしていたテーブルに。

・・・18時 涼風公園 噴水横・・・

書かれていたのはそれだけだった。

けれどそれを見た母は。

突然駆け出した。

なにがなんだか分からなかった。

けど。

私は母の後を追いかけた。