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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 秘密 ( No.647 )
- 日時: 2017/02/01 14:21
- 名前: 雪 (ID: Id9gihKa)
「馬鹿みたいだ。」
長く続いた話が、佳境に差し掛かった。
溜め息をつくように、呆れたように。
小さくこぼす。
「私が必死にやってきたことは、自分の首を絞め続けるだけだった。」
周りを傷つけ。
自分も傷つき。
やっと手に入ったと思ったものは。
残酷な現実だった。
「私はもう充分だよ。」
精一杯頑張れた。
圭の世界の中心にいられた。
同じ場所で笑いあえた。
苦しくても。
確かに、私がやってのけたことなんだ。
「リンやマリーのお母さんたちを見て、手放そうって決心したんだ。
残酷な優しさを発揮して、例え圭が傷ついても構わないって。」
あー…
最後の最後まで、私はどこまでも自分勝手で救いようがない。
「我が儘に付き合わせて、ごめんね。」
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