コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: フライパンの上に魔女1人! ( No.20 )
- 日時: 2013/11/17 11:33
- 名前: 環奈 ◆8DJG7S.Zq. (ID: qdhAso1A)
第五話 【白】
「そうよ。ワープ扉を封じるの」
その目がキラリと光った
セイラの目は本気だった
あたしからしたら たかが妖魔が・・・だけど、セイラからしたら違う
「そ、それって 全部の?」
あたしが 息をのむ
「もちろん ムリンカちゃん あなたの魔法力 貸してくれない? わたしは 魔力は6級 ムリンカちゃんは4級 この2級もの差が ワープ扉を封じるに充てるわ」
(この調子だと マヤ先生も師走するって!)
「…あ、あのさ もう少し考えさせて」
考えさせて なんて嘘 ティアレに相談したい
「・・わかった 放課後 必ず来てよね」
その時 唄星ホシクズ小学校のチャイムが流れた
「急いで行かなきゃ、ね?」
目の前に居たセイラが いつも通りの優しくてかわいいセイラに戻っていた
——————————
「それでは 魔女学 始めましょう」
にっこり笑顔で マヤ先生が言った
男子どもは、音も空気も通さない壁の向こうに居る
同じ空気を吸わなくていい と 喜ぶ女子もいれば 喜ばない女子もいる
「あら ムリンカさんが居ませんね」
(あれっ…何処行ったんだ? あ!セイラか でもチャイムはまもらないとな)
マヤ先生が にっこり笑顔を般若の様に移し替えて言った
「後で お仕置きしなくてはなりませんね」
ムリンカは 魔女学が大の嫌いで 逃げ出したとでもマヤ先生に思われたのだろう
「…今回は 廊下じゃなくて 職員室前にしますから」
とボソッと一言マヤ先生は行って 魔女学を始めた
「では魔女学を始めます ボタン押して 今回は 呪文は モキホとコハネとユズハ」
むしゃくしゃした気持ちで 力ずくで ボタンを押しながら あたし、ティアレは 呪文を唱えた
「モキホ コハネ ユズハ!」
その瞬間 音も空気も光も通さない壁に、教室いっぱいに光りが放たれる
あたしの机には ボタンしかなかったのに ミルミル教科書&ノートが置かれる
勿論筆記用具は自分で持ってきます。
「それでは、今日は 教科書の通り 人間界ワープ扉 の勉強をします。」
マヤ先生 にこやかに続けた
「ではまず 世界第三扉を言える人!」
「では——…コレット」
「はい!」
ひときわ大きな声で手を挙げていたコレットが当たった
(それにしても ムリンカは…?)
授業が始まってもう10分以上 経つが 来るようすがない
「モキホ コハネ ユズハです」
コレットが 自信満々に 言った
「はい 正解です」
普段しゃべらないタイプのコレットだけど 魔女学だけは手を上げる
「では ティアレさん」
(え、あたし?)
マヤ先生が急に指図をするので驚く
「はい」
「モキホの扉はこの学校にあるわね この学校のどこにあるの?」
(…っ)
知っているけれど答えることができない…
ついさっき メイリーは 人間界に消えたんだ
その事実が 口を縛る
「分からないのですか?」
マヤ先生が 顔をゆがめて笑う
「はい!はい!」
まわりの女の子が手を上げ始める
(ううん 分かる 唄星ホシクズ小学校の裏庭・・・)
「…正解です」
(あっ!)
テレパシーで読み取られていたようだ
「あなた 何か隠しているでしょ。放課後 先生の元へいらっしゃい」
マヤ先生にはお見通しだった
ガラガラッ!
「遅れてすみません!」
音も空気も光も通さない壁が 震えた
(ムリンカ!!)
「ムリンカさん・・あなたはどうして遅れてきたんですか?とっくに授業はじまってますよ」
「でも、セイ「話は後で聞きます 職員室の前に立ってなさい」
「…——嫌です」
(アホ!ムリンカっ!)
(嫌なんだもん)
あたしのテレパシーに ムリンカが拗ねたようにテレパシーを返してきた
「それは 通知表で採点されますよ?」
「別にいいです」
肩をすくめながらムリンカは言った
マヤ先生、歯を食いしばってる・・・
「じゃあ座りなさい」
「はーい」