コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 魔女のフライパン ( No.51 )
- 日時: 2013/11/20 20:51
- 名前: 環奈 ◆8DJG7S.Zq. (ID: qdhAso1A)
- 参照: やったあー 参照100!SA7の服店舗ではセール中
第9話【聖】
toムリンカ
「嫌なことは、自分がその失敗を犯さないために 記憶にしてとっておくの。 そのムービー自体は覚えてなくても 忘れたころには、その知識が身についてる」
あたしはいつの間にか ティアレの話に夢中になっていた
キーチは 我に返ったように、笑った
「で、そのティアレ ってヤツの 魔界ノイーロゼは治ったのか?」
とキーチが言う
「…治ってない」
あたしが、声を低くして言った
「えっ」
悪いことを聞いた と、キーチは口を押える
「今は、症状は軽くなったんだけど 完全に絶好調ではないらしいの」
と あたしはそのままのブルーな気持ちで、言った
あれからティアレの相談に乗ったり 力になったりしてやっと ティアレは回復してきた
魔級は12級になっていた
あたしは すでに9級になってしまっていた
「で 君たちの長話は終わったようなので キーチくん 話をしてもらえるかな」
と、魔界警察の交番の中の 椅子に、あたしたちは腰を掛ける
「キーチくん 生徒手帳出して。 すまないね ムリンカちゃん、ラナちゃん ふたりとも 生徒手帳を見せてくれるかな?」
「は、はい」
またシュキとは違う 警察
名札は・・・ライタ と書いてある
ライタが、椅子に座って キーチと向かい合って話を始める
「で、なんであんなにスピードを出してたのかな?」
嫌らしい声でライタが言った
「不審者に追われていたんです」
とキーチが 急にまじめな顔で言った
「どんな格好?どこで?」
と ニヤリと笑って ライタが言う
「星鈴城 公園、です。格好は 黒い帽子に黒いマントで 黒いマスクをしていました 洋服は オレンジ・キャンディ みたいなポップなTシャツで、SA7 という 赤い文字に縁どりが水色で、ズボンは黒で下短パンでした 身長は160㎝くらい、細身で ホウキは、高級な 魔術師黒ホウキでした」
「ずいぶん詳しいねえ…。そして君は 嘘が警察に通用すると思ってるのかな?」
とライタが 勝った とでもばかりに ニヤリと笑う
「…くっ」
キーチが 唇を引き結んで 悔しそうにする
「えっ 嘘だったのっ?!」
ラナが思わず声を出していて、ライタに、笑われている
「でラナちゃん キーチくんにどんな感じでぶつかられたのかな」
と、ライタに代わって シュキが言った
「ええっと」
と 押し黙っているラナに代わって あたしが具体的に説明した
「あたしたちが 北へ北へ と、ホウキを進めているとき、危ない!と切羽詰まったような声がして あたしとラナは 誰かに横抱きにされて下へと落ちていきました 非常に気持ち悪かったです」
と犠牲者らしく キーチを睨みながら
「そして もちろんあたしたちは普通の魔女師らしく 悲鳴を上げていましたが」
というところで ライタとラナが笑い出す
(普通の魔女師らしくってなによっ!)
とテレパシーが送られてきて、つい、うっとなる
「そして、わーぎゃー言っている間に、下へ下へと落ちましたが、悲鳴の声が、木霊しました。」
そのしゅんかんに、ライタとシュキの顔が真剣になる
「また 違う人の「危ない」という声がして 地上へとなる 壁があたしたちの目と鼻の先までに来たところで 青い服に身を包んだ人に助けられました」
と ちゃーんと話したのに
「くっ・・」
とキーチまでが笑い転げている
「えっ、ちょ、ちょ ラナ!シュキさん あたし何か悪いこと言いました?」
というけれど 笑い声だけに返事はなくて
(えーっ!)
1人 ただ1人 あたしだけ この場で浮いていた