コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 魔女のフライパン −失った君と記憶−【更新中】 ( No.62 )
- 日時: 2013/11/26 20:35
- 名前: かんな ◆8DJG7S.Zq. (ID: qdhAso1A)
- 参照: カイナ ユイ
第十一話 【寧】
toコレット
「あなたは?」
ルリカも消え、手当たり次第で 道を戻り、やっと自分の家に到着したのは、夕暮れだった。
夕暮れに 疲れた足をいやそうと、早く座りたくて家に入ろうとするのだけど ひとりの少年がそこに居た
「…ボク?」
名乗る名などない。と言わんばかりの態度に、ちょっと睨みつける
「そういう顔、しないでくれるかな。一応、兄なんだし」
と はにかみ笑いを浮かべる。
「…兄?」
「あ、じゃ、色々吹き込むと面倒なんで」
その瞬時に、煌びやかに背中を向け 軽やかな足取りで、フライパンに乗りに行った
家に、ムリンカはまだ帰っていなかった
———
toムリンカ
確かな話、気分は悪かったけど、授業を放り出して 保健室に行くほどのものではない。と思ったのだけど——…
「しつれーしまーす!」
と気軽なセイヤに続いて「失礼します」とあたしも入っていく
保健室には モリア先生が居た。
「どうしました?」
と、あたしたちを引き連れ、椅子に座らせる。
「いやあ、…」
と、セイヤが話をはじめ、モリア先生が あたしの顔をうかがって言う
「顔色が悪いわねえ。熱は、測れた?」
なぜかあたしは熱まで測ることになっていて。
小学3年生で習う 体温計魔法で測ります!
「はい」
手早くできるから便利なんだよ?
「∮☆φÅ☓ф*」
と書いてメモを渡す
一応 記号は 魔法の力であたしの元に出てくるのだけど、その記号と言ったら、さっぱり。あたしたちには、読めやしない。
読めるのは、モリア先生ともう一人のアユイ先生だけ。
カイナ先生はちょっと厳しい先生だ。
「ふ〜ん」
どうやら、処置法もわかるらしく、モリア先生はうなずいて言った
「とりあいず、ベットに横になりましょう。セイヤくんは ありがとう。帰ってくれていいわよ」
とにっこりスマイルなモリア先生
「えーっ 俺、用済みですか?」
と、頭を抱えて 顔面蒼白になるフリをして よろよろと 保健室を出て言った。
白いベットに、あたしは転がされ、その白いベットが包む、眠気さに負けて、目を閉じた
——
toラナラナ!
「おまえ 誰だ?」
それは 正真正銘 わたしたちのクラス、A組だった。
一時間目から、カコセちゃん、ムリン、ユキちゃん ティアレちゃん、そしてルリカちゃんをはじめ色々な人が居なくて。
たまたま ユキちゃんの組んだ RUBYSMILEYとJEWELROSEというチームの中の子、
コトノちゃんと、ムリンの妹のコレットちゃんだけしか居なかった
もちろん ほかの女子もいるんだけど 普段面識がない人ばかりだし、男子も少なくて
そんな場所に、ひとりの男の子があらわれて…。
わたしたちのA組の副担任、ヨータ先生が、きょうは休み だというマヤ先生の代わりだった。
「おまえ、誰だ?A組の生徒じゃないだろう」
と、ヨータ先生が言う
その男の子は、高貴そうで、自信満々とした物怖じしなさそうな顔で ヨータ先生の顔を見上げる
「そうですね この学校の生徒でもないし、 ボクらは `学校、に入るような `身分、ではありませんので」
と肩をすくめる その少年の姿は、どこか どこか誰かに似ているような、そんな気がして……
「ムリンカは 保健室だそうだ。 みんな席につけ」
と、ヨータ先生が目線をこちらに向け、言った
(えっ…!ムリンカちゃ…ぢゃなくてムリン、保健室っ?!)
朝早々から、ちょっと可哀想だなあ。と思ってしまう
「学校に入る身分ではない。だと?じゃあ何処のヤツなんだ。一旦校長室に連れて行く。」
と 先生 逆ギレ気味に、そそくさと廊下へ出て行ってしまった