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Re: 【イラスト有】照れくさいのです。 ※実話 【参照300感謝】 ( No.34 )
日時: 2014/01/03 20:20
名前: Alice (ID: GbYMs.3e)

*Episode*Four 後編


「...... で、付き合いたいとは思ってるんだよね??」
「う......ん、まぁ......」
「初デート何処が良い?」
「......相手が行きたいところ...かな?」

何だろう、凄く居づらい。
理由はというと、只今絶賛恋バナ中で、ガンガン質問攻めされているからだ。
これでもう50回目位だと思う、答えるの。

「そ、そうだ、梓は好きな人居ないの?」

私は思い切って話題を変えてみる。
すると肘杖をしていた梓の顔が赤く染まった。
隣の栞もそれに気付いたようで、私と栞は黙って梓を凝視した。
梓は誤魔化すように、眼鏡を額にかけたり外したり、ぎこちない行動を取り始めた。
私と栞は顔を見合わせニンマリと笑った。

「やっぱ居るんじゃん!誰誰」
「他校?同クラ!?」

瞬間的に部屋は五月蝿くなった。
私達の質問に梓は笑って誤魔化そうとしかしない。
そして梓はボソッと呟いた。

「話逸らしたな......さく」

すると栞は便乗したようにコクコクと頷いた。
というかこの会話、きっと小学生レベルだと思う。

「逸らした訳じゃ無いんだけどね......ハハ」

梓と栞の冷たい目。
栞はつまらなさそうに肘杖をついてお茶を飲んでいた。
そして梓はまたボソッと呟いた。

「処女の癖に」

梓の隣で水を吹き出す面白い音がした。
私は手で口を覆った。

「いやこの三人全然だから、うん」

栞は咽ながら低い声で言った。
すると梓は笑い始めた。
梓は今まで大人っぽい事やいやらしい事には鈍かったのに。

「梓がそんな単語知ってんの珍しくない?」

私は梓を指さしながら言った。
すると栞は便乗したようにコクコクと頷いた。
何故か今まで笑い転げていた梓が急に黙った。

「もしかして『そーゆー本』か『そーゆー漫画』読んだの?」

栞は物凄い事を直球に梓に聞いた。
梓の耳が赤くなり、そこからだんだんと顔まで広がって赤くなった。

「お兄ちゃんに貰った......というか何というか」

梓の兄(憐 20歳)は随分と変態らしい。
でも物凄いイケメン。
栞は何故か吹き出して笑った。

「あのイケイケ憐君がアノ本を...」

栞は笑ったあといきなり正座をし何かを考え始めた。
確かに憐君はイケイケである。が、代わりに硬派らしい。
極度の女嫌い、とは梓から聞いた事がある。
硬派なのにアノ本を読んでいるとは。
そもそも私の兄(大和 20歳)と同級生だから憐君についてはよく知ってるつもりなんだけどな。
すると栞は、携帯の異変に気付いたらしく携帯を弄りだした。

「えっ、もう4時半じゃん。そろそろ向かうー?」

すると梓は確認するように自分の左腕の腕時計を見て頷いた。
私は鞄に机に出していた物を色々詰め込んだ。

不安な祭りに、行ってきます。