コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 悪の組織の一員は正義の味方にスカウトされました ( No.16 )
- 日時: 2013/12/06 18:37
- 名前: 夕陽 (ID: QQsoW2Jf)
七話 ボス、アヤメにお父さんについて話す!
ボスの後をついていくと、お父さんが出てきたあのビルだった。
ビルの中に入ってみると、部屋があり、2人がけのソファが向かい合っていてその間にテーブルがある所だった。ボスが
「立ち話もなんだし、そこに座りな」
といってくれたので、お言葉に甘えて座る事にした。
それを見届けた後、ボスは読み聞かせをするように話し始めた。
ボスははじめは普通の子供だった。
しかし小さい頃、幼稚園を卒業した後ぐらいに変化は起こった。両親が車の運転中に車ごと崖から落ちてしまった。
お葬式が終わったあと親戚はもめた。誰がボスを預かるか、という事である。ボスは小さい頃からやんちゃで無愛想で大人に評判が悪かった。だからこそ拒まれた。そして親戚の一人が言った。
「だったら孤児院に預けたらどうか」
と。ボスはそんなとこにいくかとがんばって逃げ出した。一週間ほどがんばったが見つかってしまった。その間は物を盗んだり、公園に泊まったりして生き延びた。
そして孤児院に戻った後、ボスのところに3人の子が集まった。ルイ、ライ、ケイだった。その3人は三者三様にこういった。
「逃げ出すなんてすごいわねー」
とルイ。
「こんにちは。はじめまして。君がいないときにきたライです。よろしくね」
とライ。
「君が逃げ出した子? なんでわざわざ逃げたんだ?」
とケイ。
ライはボスがいない間に来たらしく知らなかったが後の二人は顔だけは覚えていた。
皆大体年は同じくらいだからか、その日からよく一緒にいることになった。
ある日、ボスがこう言った。
「みんな、組織を作らないか?」
「いいね!」
とレイとライ。
「どんなものだ?」
とケイ。ケイの質問にボスは答えた。
「ブラックロードっていう組織。その名の通り悪い事をするんだ」
「なにそれ、おもしろそーじゃん」
「確かにレイの言う通りだね。僕もやってみたい」
「ケイはどう思う?」
「まあ、いいんじゃないか」
こうやってブラックロードが発足した。