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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 悪の組織の一員は正義の味方にスカウトされました ( No.28 )
- 日時: 2013/12/24 21:26
- 名前: 夕陽 (ID: 2qFw4l..)
十六話 あやめ、なずなの父に会う!
あやめのすぐ近くに来ていた影にあやめが気付いたときと、その影が離しかけてきたのはほぼ同時だった。
「あなたが里奈がスカウトしたあやめさんか……。ところで君、正義の味方になってくれるかね?」
「あ、その話なんですけど、里奈さんには保留と伝えましたが……」
「私は、今日の君の活躍を見て今すぐに“ホワイトクロス”にはいってほしいと思うのだが……」
「それは無理です。私には“ブラックロード”がありますのでそちらのほうとも話し合わなければならないんです」
「そうか。ではまたくるよ」
そういってなずなの父は帰っていった。それと行き違いになずなが来た。
「あやめ、どうしたんですか? お父さんと話していましたよね?」
「ああ、うん。ちょっと“ホワイトクロス”に誘われていてね……」
「そうでしたか。私の父上が迷惑をかけてすみませんでした」
なずなが申し訳なさそうに言うのであやめは、
「まあいいよ。それくらい。ところですごい子がいたんだよ。私なんかよりそのこの方が素質あるっていうくらい」
そういってあやめはさくらの話をした。なずなは静かに聞いていたがこういった。
「それは、すばらしい方ですね。一応父上に推薦しておきます」
といい、続けて
「そろそろ家に戻りましょうか。里奈が心配していると思いますよ」
あやめはうん、と頷いて里奈と一緒に家に帰った。なずなに
「ありがとう」
といってなずなと別れた。
それから後の夏休みは里奈やなずなと一緒に過ごすことになった。
そして夏休みが終わった頃、あやめにこんな手紙が届いた。
あやめさんへ
私はあこがれの“ホワイトクロス”にはいることができました。
あやめさんが来てくれるのを待ってます。
——佐野さくら
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