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ギィィィィッ……

屋上の重い扉を開けた。

ツンとカビ臭いにおいがした。

「おぉ〜ッ！」

晴香は屋上の綺麗な景色に驚いたのか、柵の方へ駆け寄った。

「そんなに体乗り出してると…」

僕が言い終わらないうちに突然突風が吹いた。

「キャアッ」



「……セーフ。」

僕はコンクリートすれすれのところで晴香を抱っこした。

そして、ゆっくり下におろした。

不意に晴香が何か言った。

「何?」

「あのさ…太陽くん」

下を向いてもごもごしゃべっているから聞き取りにくい。

「なんていった?」

僕が晴香に顔を近づけた。

すると、晴香が僕の顔を手で引き寄せて背伸びしながら僕の唇に自分の唇を重ね当てた。

突然な出来事に僕は驚いてしまった。