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Re: 琥珀ノ末裔 *泣きたくない* ( No.102 )
日時: 2014/01/25 12:52
名前: 柚菜 (ID: qdhAso1A)

(*・ω・)ノ●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●〇●

「…苦し」
サギリが呻いた
カイの姿をしたラニに押さえつけられ、棺のような闇の場所へ、アサギの横に入れられる。

「うふふ、カンナ、成功したわね」
エレナが不敵に笑う

「そうねえ……。これで世界が救われるんだってね」
と、カンナも冷笑を浮かべる

「お二人とも…」
少し遠慮したように、目を伏せて、ステラが言いかけたけど、カンナは訊いていなかった

「ウェネ・ングア」
そう唱えると、ミコトの瞳が カッと見開かれた。

「…ああ、あんたが裏切者か」
ラニが、くくっと笑う

「偽物っ!」
ステラも攻撃に加わろうとしたとき、後ろから声が聞こえた

「みな、そこまでで良い…」

「ルキヤ様…」
カンナたちは膝摩付き、上目使いで、ルキヤを見た

「よくやったな。さきほどからよく見ていたぞ 黒ノ呪団。ここで緊急、闇術ランク上げを発表する」

「うそー!」
エレナが喜ぶ。

「カンナは刻影5級から6段に格上げする」

「すごいな」
ラニに言われる

「ラニは、刻影8級から1級に」
ルキヤは言う。

カンナは、黒ノ呪団の中で一番 闇術の力が強い。
黒ノ呪団に入ったのも遅いし、闇術を使い始めたのも遅いのに、いつのまにか黒ノ呪団の全員を追い越していたのだ。

そのうえ 一番年下。 一番年上のラニ(中二)と、小学五年じゃ差がありすぎる

「エレナ、よくやったな黒闇4段から、刻影8級に。それからステラ、黒闇2段から黒闇6段だ。おめでとう」
黒ノ呪団の全員をほめたたえると、ルキヤは 賞状などもろもろを渡していく

「そろそろ いけにえを頂いてもよいかのう」
後ろでパラルが今にも サギリに手を出そうとしていた。

「ちょ…」
思わずステラが止めそうになっている。

「…待ちなさい!!サギリを返しなさい!!」
少女を先頭に、何人かの装束たちが現れた

バ——————ンッ!

「きゃっ!」
エレナが身をひるがえした

「今すぐミコト先輩を返してください!」
慌ただしく、そのものたちは、真っ直ぐに並ぶ

「なんだ!…その格好は 陰陽師か!!」
ドアが開かれ、それと共にルキヤが振り向く
正装で装束姿のものたちが、切羽詰まったように乗り込んできたのだ。
動じずにはいられなかったのだ

「ルキヤ様 今すぐに」
カンナはそう言うと 呪文を唱えた

「ウェネ・ングア!…デス!」
その瞬間、少女たちの動きが止まった。
黒い縛めが、少女たちを縛りつけ、動きと呼吸を止めるのだ。

「苦しい…ウララ先輩…」
「ティンク、大丈夫?」

「…その疎ましい会話!今すぐ おまえらごと闇にぶち込んでやる!」
ラニが顔を真っ赤にし、呪文を唱えようとするが、ルキヤのほうがはやかった。

「ウェネ・ングア・モニカ!!」
ルキヤが唱えた瞬間、黒い濁流が流れてくる。

「…溺れ、る…」
少女が呻いた。

「…もう、やめてください!!ウェネ・ングア!ヒリカ!!」
ステラが言った瞬間、全ての闇術が解除された。