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- Re: 琥珀ノ末裔 *紫水晶* ( No.13 )
- 日時: 2013/12/29 14:50
- 名前: 環奈 ◆8DJG7S.Zq. (ID: qdhAso1A)
- 参照: http://紫水晶
「ミコト、琥珀ノ欠片石を出せ」
カイに、祈祷師のお屋敷から出るなりそう言われ、私は、ワケがわからぬまま、石を取り出した
「もう一度握ってみてください。」
ハルカの目付きが変わっているので、何事か。と思いつつ 握ってみる
「やはり、何も起きないが・・?」
私が 二人をちらりと見ると
「……!」
二人は 驚いたように、石を見つめた。
———そのあと、
『急急如律令』
と、私の手元に向けて念じ続ける。
が、
「ちっ」
舌打ちする、カイの姿があるだけだった。
馬車に乗り込みながら、ハルカが言う
「私たちの力じゃ手には負えないようですね。」
「ああ」
と、カイも頷く。
「何…?」
私が、呆然としていると、また唱え始めた
『急急如律令急急如律令急急如律令急急如律令』
「ああ、すまない。薄く、琥珀の石が燃えていた気がしたのだ。」
と、疲れた。とカイが目を閉じる。
「…はあ、」
一応頷いた
「たぶん、あの協力な黒魔法さえかかっていなければ、琥珀石は燃えていたはずです。ミコト、あなた…その力、今後発揮してほしい。」
と、ハルカも訳が分からないことを言った後、しゃべらなくなる。
「あの…リンさん」
状況を説明してほしいので、リンに聞き及ぶが
「またあとで知れば良いのだ。」
と リンも状況はわかっているらしく 教えてはくれない
——
立派な 卯の花色のお屋敷の名は、「透銀望結鄭」
進むごとにみえる風景。
どうやら、迎えが居るようだ。
その中に、ひときわ目立つ、赤朽葉色の、古式ゆかしい、簪をした少女が目に入った。
また、花緑青の柄が施された、白菫色の正装は、中でもひときわ目立っていた。
もう一人 もう二人 と、花緑青の正装の姿は三人ほど見えた。
「到着いたしました」
と、馬の上に乗っているひとが こちらを向いて言った。
「ありがとうございます。」
そう言って降りる。
眠っていたカイとハルカも起こす。
と、たくさんの出迎えが迎えた
「すみません、疲れているので。」
と、足早にハルカが去っていく中、カイが眠そうに手を振っている。
「あ、!」
奥から、声がして二人の少女が駆け抜けてきた。
「ミコトさんっ!!」