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Re: 琥珀ノ末裔 *記憶を失った少女* ( No.136 )
日時: 2014/02/17 20:22
名前: 環奈 ◆8DJG7S.Zq. (ID: ysgYTWxo)

toハルカ

「急急如律令 『縛め』」
ミコトの呪文も 無惨に空を切るだけで終わる
反応はしない。

「…よくわかんないけど!ステラ、あたしたちも出来ること、やろ!!」
とりあいずなんかわかんないけどマガナを ミコトから引き離そうと、呪文を唱える

「急急如律令!『突』」
だが、まるでマガナは効いた様子もなく、不敵に笑った

「あーら、その程度だったの?」
嘲笑う様に言うマガナに、唇を結び。睨みつける。でも実力は・・。その程度 に入るのだろう。

「急急…」
ステラも唱えようとしたとき、黒い霧でもやもやとし始めた。

「…ん 見えない…し、苦しくない・・?ハルカ…さん。」
向こうのマガナの姿も ミコトの姿も 横にいるはずのステラの姿も全てが分からないほど濃い霧だった

「確、かに。」
自分だけだと思っていた。手で目をこする

「…熱っちい!!!」

「ぎゃー!!」
ステラが横で飛び跳ねた。ムダに反応するあたし。

(…?)

汗が頬を伝う。

「暑い…」

「暑いよ…」

「ミコト…大丈夫?」

その瞬間、頭も目の前も真っ白になった。

「…!」

その後、ミコトは無力に。ステラとあたしも無力に終わった。

そして マコト・ミコト・マガナ共に行方がわからなくなっていた。
————————

「カーイ!!さーまー!居る?!! 居まーすかー!!」
ステラは、まわりを盛り上げようと頑張って声を張り上げつつ、今はカイの居る紫苑の間の目の前。

「いるよー!」
ハルキだろう 元気に答える

「はいっちゃっていーい??…ですかぁー!」
ステラが言うと

「いいぞ」
中からトキらしき声が聞こえる。

ガラガラ

戸を引く。

「お、ハルカ、ステラ。どうしたんだ?」
机を拭いていたカイが 顔を上げた。

ちょっと赤面しつつも、本題に入る。

「さっきさあ、いきなりぃ、血相変わったマガナさんが入ってきてぇ」
このしゃべり方のステラだと キリがないので あたしが話す

「で、なんか ミコトのこと姉上って言って マコトが待ってる。って言ったあと ピラレ・雄大って …たぶん魔術の呪文を唱えたの」
こくっとカイが頷く

「ミコトが連れて行かれそうになって、なんとなくあたしたちもカバーした。ミコトが陰陽道を封じられたらしく。全く術が使えなくて、あたしたちもがんばったんだけど 残念な話、向こうの威力が強すぎてダメダメ。」
ステラが言った

「で?」
カイが言う

「ミコトもマガナも 魔術師最大の力、陰謀級の魔術しか使えないらしくって あーだーこーだ言った挙句の果てに 瞬きする間にミコトもマガナも消えたの」

「その時、黒い炎と赤い霧が出て、一瞬 明るくなっただろ?真っ白に」
カイが 見透かすように言った

「…あ、あれ赤い炎と黒い霧じゃなかったのぉ」
ステラが はははと渇いた笑いを浮かべた