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トコミ、イカの件1で格性るわか ギララク偽 ( No.55 )
日時: 2013/12/29 12:19
名前: 環奈 ◆8DJG7S.Zq. (ID: qdhAso1A)
参照: http://livedoor.blogimg.jp/matenshi_material/imgs/6/4/64712968.jpg

「よし、今日もガンバろーな!…じゃなくて、今日もがんばりましょう!」
カイの偽物だと疑われたが、サギリは笑顔でふるまっていた。
さすがに、ハルカとミコトもたちが悪くなって、いつも通りふるまわぬほかない。

あの後、クララギが話を聞いたところで、サギリは全くカイの偽物ではないことが判明していた。
クララギの力でも サギリはそんなことしていないと判明してしまったのだ。これじゃあいうコトもない。

しかも、修行をしたり、一緒にいる日々を重ねるにつれて、彼の良さがわかってくる。

「サギリさん、ハルカ様が新しい実技を考えたんですよ!」
ミコトも随分馴染んできて、明るくて優しい子になっていた。

———だが、ひとつの問題はカイ。

カイはクララギの力でも見つからず、行方不明。
そのため元帥決めも、今年は予定変更で送らせている。

カイを見つける。ハルカでもサギリでも…たとえミコトの力でも無理だということは判明している。
その故、こんな力を使えるのは 独特の魔術師・魔道士か…それとも、魔術師側についてしまった奇術国の見鬼師か…。

「え!またですか?!いいね!…じゃなくていいですね!どんなのなんですか??」
陰陽師っぽくないけれど、言葉づかいはみんな悪くはない。

「えっと、反閇っていうの。今日からは、夜の修業に取り入れる。」
ハルカが言った。

そんな他愛な会話をしながら、輝那川についた。
夜の修業は、ハルカは好きだ。

綺麗な輝那川の水が月夜に照らされて 煌びやかで…。
綺麗ごとばかりは言ってられないけど、その風景は大好きだった。

丁度、一昨日から取り入れた 渾天儀のおかげである。

天文上の変異を知るために天文観測に用いた道具。
指標となる星の運行の組み合わせや配置を観測したんだとか。

特に本来はあってはならない箒星(ほうきぼし。彗星のこと)が現れると大災や天変地異が起こると言われた。

まあ大体は箒星など無いに限るのだけれど、カイの事件の一見のせいか、おかしなことに箒星があらわれている。

「…それでは ハルカ様、お願いします。」
と言われ、ハルカが頷いた。

「分かった。反閇については、あたしの見様見真似で良いです。いつも通りに、始めます!」

『はい!』
威勢良い声。
カイが消えた。 その真実と悲しみなんて、サギリとミコトの顔みてれば吹っ飛んじゃう。

『泰山府君祭・刀禁呪・浄心呪・浄身呪・浄天地呪!!』
足で川原の大地を踏みしめ、千鳥足様に前進する

「九字!」
ミコトが言う

『臨兵闘者皆陣列在前!!』

『青龍、白虎、朱雀、玄武、空陳、南寿、北斗、三体、玉女!!!』
朝と違い、禹歩は含めない

「反閇」
ハルカが静かに言う
反閇は、本来は禹歩のように呪文はいらないが、紫咲ノ幻影ギルドは必要である。

「永訣の朝 道中の除災 撥ね退ける 暗闇間の明るい日」
ハルカにならおうと、禹歩を歩んだりはするが、玉女を呼び出すことができず、二人は残念ながら反閇に失敗。

「渾天儀!」
気を取り直して、サギリが言うと、全員 るり色の正装から渾天儀を取り出した。
通常よりサイズが小さめな故、壊れやすいので、そうっと大切そうにハルカが取り出す。

天空の円形をかたどり、地平環をつけ、黄道・赤道の遊動環を交錯させたもの。
諸環の中央にある小軸によって1個ののぞき筒が自由に回転する。これを天体に向けて観測する

みんな無言で天空の様子を調べる。

「終わったか?」
サギリがもう終わったと言わんばかりの態度で、渾天儀をしまう。

「終わりました。」
ミコトが言い、ハルカも頷いた。

「箒星はあったか?」

『ありません、災い無』
サギリ・ミコト、そろって即答。

「修行、終了!」
ハルカがそう言い、まばらに皆が輝那川から、お屋敷まで歩き出す。

「ふ〜終わったね!」
ミコトが、笑顔を向けてくる。

「あ、すみません。終わりましたね。」
優等なので、言葉づかいも気にするようになっていた。

「あ、あの方たちは陰陽師なんでしょうか?祓魔師じゃありませんか?」
と、戸惑ったように、田んぼの奧を指差すサギリに、ハルカも見る。

「…そうだな、この格好は…。ん、祓魔師っぽいが・・・。」
ハルカも頷いた。

赤色のひらひらロングスカート(じゃないけど)みたいなもので、腰部分から上は正当な白色の着物をこしらえた、巫女服の女3人が歩いてくる。

その後ろ、陰陽師と似たような正装を身にまとった、陰陽師なのかよくわからない男2人も歩いてくる

「ギルドですよね。でも、陰陽師なんじゃないですか?ほかの師がこの辺を歩いているなんておかしいと思いますが。」
ミコトがそういいかけつつも、その5人が居る場所までかけよった。

(なんだか説明の文が多くなってしまいましたね。読みにくくてすみません)