コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 琥珀ノ末裔 *銀夜に染まる星* ( No.57 )
- 日時: 2013/12/29 15:27
- 名前: 環奈 ◆8DJG7S.Zq. (ID: qdhAso1A)
「大丈夫ですか!」
ミコトとサギリに支えられて、ハルカはへなへなと起き上がった。
「…ごめん」
一番疲れているのはハルカだったのだ。
「とにかく、なかへ」
そう言われて連れて行かれたのは、瑠庵桔梗鄭のある一部屋。
「…いいでしょうか?ゼルフィシュ様」
「…いいだろう!では、柊の間に案内してやれ。」
「はい!」
——
「お〜い!」
と声がしてハルカが起き上がる…と。
「大丈夫ですか?」
座敷の綺麗な部屋だった。
「あ、ありがとう。」
サギリも泥だらけの服から、着替えをもらったらしい。
玄関には5人組も座っていた。
「私は、5つ子の長女、チハル(千遥) 小学5年よ。」
と言うので
「あの、入らないんですか?」
そうハルカが言うと
「此処は柊の間よ。よそのお客様が来たときはここで過ごしてもらうの。柊は悪魔よけ魔除けの樹で、守られているの。結界師は、此処には入れないわ
ギルド長のゼルフィシュ様にとくべつお願いして、今日はゆっくり泊まって頂けるといいわ。ちゃんとクララギ様にもご連絡はしておきましたよ。」
と丁寧な チハルさんに
「ありがとうございます。」
と頭を下げてしまうハルカである。
「俺は、…ま、五つ子なんだけど、チハルの弟、こいつら3人の兄の、マナツ(真夏)」
美少年はマナツだったらしい。
にしても五つ子ってすごいなあ。
「次女のキセナ(期世)」
ちょっぴり言葉が冷えていて、冷静で無口な感じの子。
「俺は千晶、二男ってとこだな!」
とニカッと笑ったのは、気持ち悪いと思ったあの男だ。
「あたしは 三女で一番下のマフユ!よろしくね!」
正確も不純だけど、みんな大体似てる。
でも、チハルとマナツだけ美少女&美少年ってカンジかな!
「じゃあお休みになさってください。」
と言われ、電気を消される
「クララギ様に怒られるかも…!」
「元帥から取り消し!とか…!!」
「もしかすると落第して冬期講習行かされたりして…」
ミコトが怖いことを連発して言うので、怯えつつ寝るハルカとサギリだった。
——
翌日
どんどん!!どん!!
朝、起きて、柊の間にて運ばれてきた朝食を食べていると、戸をきつくたたかれる音がし、悩まされている3人がいた。
「…開けたほうが良いのでしょうか?……。」
ミコトがため息つくが
「…いや やめたほうが良いだろ」
という会話の繰り返し。
この戸の音は、陰陽師に興味を持った、結界師たちが ハルカたちに会いたいと続出しているせいだった。
と、
「おーい!朝修行しましょう!」
と、戸ではなく窓の方から声がし、窓から身を乗り出すと、チハルと、マナツが声を上げていた。
「?どうする?行きますか?」
サギリが言う
「そうだな、行こう。この部屋に居ると落ち着けない」
とハルカが立ち上がったが・・
「待ってください ここは、4階ですよっ…?ここから落ちたら即死にます!」
「ミコトさん、怖いこと言わないでください」
と案外怖がりなサギリ。
「・・じゃあ、あれで行きましょう。」
と、ミコトが言う
「だいじょうぶなんですか!安全ちゃんと保障されてますか?」
サギリが心配になるのもわかりすぎる。
なぜならミコトの作戦は
とりあいず、窓から飛び降り、「オンキリキリバサラウンハッタ!」の呪文で、下まで速度を調節しながら下りる。
もし緊急事態になったらチハルたちの結界術で助けてもらう。
「ではいきますよ!いっせいのーで で!」
だがサギリの言葉をまったく無視し、暴走しつつあるミコトにその言葉は通用しなかった。
「いっせいのーで!」
完全この場はミコトに仕切られていた。
ハルカとサギリは、その言葉についていくことしかできず…
びゅん!
風にあおられてちょー怖いです!!
「ぎゃああああああ・・・」
サギリなんて泡吹いてるよ!大丈夫?
「お、おまえら何やってるんだ!!」
下でマナツが大騒ぎ
「ちょ、ちょっと…ハルカさん?!ミコトさん?!サギリさん?!」
同じようなリアクションでチハルも大騒ぎ。
「オンキリキリバサラウンハッタ!」
「オンキリキリバサラウンハッタ!」
これで高速度を調節し、脱落時にけがをしないように、どころか呪文を唱えるなり 超高速急!
このままじゃコンクリートの地上に頭から落ちて怪我します!!
「お、おい!!」
慌てるマナツよりチハルのが賢い
「結界!!」
その瞬時にハルカたちは結界に包まれ自然に降り立った。