コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 琥珀ノ末裔 *銀夜に染まる星* ( No.58 )
- 日時: 2013/12/29 15:51
- 名前: 環奈 ◆8DJG7S.Zq. (ID: qdhAso1A)
「し、死ぬかと思った…」
サギリが泡を吹いて倒れる。
「これじゃあ修行どころじゃないですね。」
と、マフユさん、大爆笑!
あ、あの!こっちは緊急事態だったんですけど!!
「本当、ある意味命の恩人でした!ありがとうございます!!」
と深々とミコトが礼しちゃってるし。
「速く修行に行きましょう。サギリさんはそこのベンチに寝かしておけばいいわ。」
と、キセナが言った。
修行場はどうやら屋敷の裏庭らしく、その裏庭の豪華なベンチにサギリを横たわらせたのち、修行が始まった。
「あ、ハルカたちは自分の修業しててよ!、俺ら見たいし。」
と、チアキも言う
「それじゃあ、ミコト、やろうか」
とハルカが声をかける。
ベンチに5人が座り、ハルカとミコトでやることに。
「泰山府君祭・刀禁呪・浄心呪・浄身呪・浄天地呪!!」
足で川原の大地を踏みしめ、千鳥足様に前進する
「禹歩!」
『臨兵闘者皆陣列在前!!』
『青龍、白虎、朱雀、玄武、空陳、南寿、北斗、三体、玉女!!!』
そのあとは、ちょっと前から追加し始めた技。
「六壬式盤」
六壬によって吉凶を判断するための道具で、栻とも呼ばれる。
地を表す「輿(よ)」と呼ばれる方形の台座(地盤)と、天を表す「堪(かん)」と呼ばれる円形の天盤で作られている。
堪の十二月将を輿の十二支に合わせることで、簡易な計算を行ったのと同じ効果が得られる。
すなわちは精神力を高めようということでやっているのだ。
「すごいです!ほかにはどんなのやってるの?」
と、マフユさんに聞かれ
「えっと、渾天儀とか反閇とか・・。式神や人形、…ってとこ「身固め 太上神仙鎮宅霊符 呪符・霊符が唱えられる人もいます。」
ハルカが答えていたが、ミコトがカイのことも言った。
最期の唱えられる人もいます。という部分はカイのことだろう。
「すごいわね…。」
と、言われ、ミコトもハルカもまんざらではないようだ。
「じゃ、俺たちもやろうぜ」
とマナツが立ち上がった。
「間流結界術(はざまりゅうけっかいじゅつ!」
よくわからない。が、凄い技だ。
そのあと、キセナが言った。
「刀や銃みたいな武器を持っていると壊れるぞ。」
そのあと
『絶界』
その瞬間5人を黒いオーラで包み込んだ。
「わあ!」
素っ頓狂な声をだしたのはミコトだった
なんと、ミコトの持っていた「市販」の式神が、バラバラになって、その黒いオーラに吸い込まれるではないか。
「念糸」
??
目の前にある樹が縛り上げられてしまっている。
『臨兵闘者皆陣列在前!!』
最期に九字を言って終わりらしかった。
「すごいです!」
ミコトも握手かわしちゃってるし。
「すごいですよ!ほかの修業も見たことないですし、勉強になりました!」
とハルカがいい、朝修行は終わり。一旦柊の間にもど———…った。
———
「あ、あの通してくれませんか?」
ミコトとハルカが、柊の間の目の前で躊躇していた。
「はあ…。ここに陰陽師が居るというのに」
まだ興味深い結界師が戸を叩いていた。
ほんとしつこいヤツ。
と思いながら負ぶっていたサギリをミコトとハルカで降ろす。
「ミコト、ちょっとついてきて」
そう言うと、ハルカはサギリを引きずって駆け抜けた。
「どけどけどけーーーーー!!!」
「はあ?」
あっけなく、通れてしまい、すぐに戸の鍵開け閉めた。
——
「ふう…助かった!!」
でも、もう気づいたらお昼だった。
「…ん?」
「あ、サギリ起きたな。」
ハルカが気が付いたサギリを見た。
「お、おれ…」
と、そこまでの経緯を話した。
「それじゃあそろそろ帰ったほうが良いかもよ?だって結構せわになってるだろ。昼飯まで出してもらうのもあれじゃねえか?その」
急に元気になったサギリの言いたいことがわかり、言った。
「じゃあ、このお屋敷から逃亡作戦でも考えましょう!!」
ミコトが言い切った
『えーー!!』
また怖いことになるに決まっている!!
恐ろしさに肩を震わせる ハルカとサギリである。
———
「名づけて、逃亡作戦!」
と言い、ミコトがるり色の便箋を差出し、ハルカとサギリに、置手紙をかけなどと言うと、部屋の隅っこで考え込みだした。
「…。じゃあ、俺、置手紙書いておきます。」
とサギリが言うので、ハルカはノンビリと、ちょうどこの前 陰陽道認定でもらったるり色の髪飾りを付けた。
こんなことしてていいのかな。
そう思わないでもなかった
だって——ーまだカイがいない…。
この場にカイが居たら…?
そう思うコトいっぱいあるのに。
「分かりました!!」
『ひょえ!』
いきなり隅っこで大声を出したミコトに、仰け反ってしまうハルカとサギリ。
「では、つぎは空中作戦にしましょう」
その作戦とは…?汗