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Re: 琥珀ノ末裔 *時を刻む結界* ( No.71 )
日時: 2014/01/26 15:11
名前: 環奈 ◆8DJG7S.Zq. (ID: qdhAso1A)

toミコト

「ん…っ」
おきあが・・・れない!

私の身体は黒い沼のようなものに引っ付いてしまって身動きもできない。

「ここ…どこ」
頭が混沌でよくわからなくなる。
…うん、、と。

「・・ここは……魔術師の国、漆黒国」
え?!
人が居ると知らなくて 上目使いで見上げると、見覚えのある人の姿があった。

「——……カ、イ」
声を絞り出すようにしないと声が出ない。
周り一面が本で囲まれていて…そんな世界。

「…カイ…な、の?」
答えてくれないから 少したじろぐ。

「…そう、だな。」
カイがうなずいた。

「良かった・・・!」
でも動けない。
それに——…疲れた。

答えを聞く前に、ミコトは眠りに落ちた。

「・・・・くくっ」
残されたそいつは 嘲笑うように ミコトを一瞥した

「……お帰り。琥珀ノ瞳を持つ者よ」
———
「ウララノ様〜♪」
クララギの部屋には また新たな訪問者が着ていた。

「・・アサギです。失礼します」
——アサギ、だ。

「クララギ様?」
元気で明るくて人懐こそうな美少女は、軽くノックすると クララギの部屋へと足を踏み入れた

・ ・ ・

「…失礼します…よ?」
恐る恐る足を踏み入れると・・

「…誰もいない?」
少しずつ事態に気付き始めたアサギは ふと 床が柔らかくなったのに気付いた。

「…こんな 柔らかかったっけ?」
としたを見ると

「きゃあ!!」
倒れている人の姿に気づき、悲鳴を上げてつんのめる。

転びそうになってそばにあったタンスに捕まろうとしたら 一緒にマイクまで操作してしまって

バラバラと書物が落ちてきてタンスごと倒れてきそうで。

「ぎゃあー!!」
アサギは頭を庇って後ずさった。

でも…その声がお屋敷中に響いてしまう始末。

「な…に」
急に静まったこの部屋…。アサギはマイクを手に取って電源を切った。
落ち着いて、アサギがサギリを見た。

「コイツ、誰だろ」
とにかく助けなければという心があって アサギは血が出た自分の膝をハンカチでぐるりと手早く巻いて…

サギリを持ち上げようとしたが…。ムリである。

「よいしょっ」
怪力で持ち上げようと頑張り、結局諦めた。

ムリだ。
本来は小学1年生のアサギの力で、小五のサギリは持ちあがらない

「キツイ…」
それもそうだ。持ち上がってもいない

「痛っ…」
膝がじりじりと痛む。
ついに座り込んでしまう。

「とにかく助けを呼ばないと」
アサギが踵を返した時


ギィ————ッ!!


硬く重い扉が一瞬で閉じられた。

「う、そ……!助けて!」
マイクが床へと落ちた


カトン・・・・


ガチャガチャ


ガチャ ガチャガチャ!

「助けて!!」