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- Re: 琥珀ノ末裔 *時を刻む結界* ( No.77 )
- 日時: 2014/01/10 21:14
- 名前: 環奈 ◆8DJG7S.Zq. (ID: qdhAso1A)
toうららの
「…!」
ガチャ…ガチャガチャ
向こう側から、確かに、扉を開けようとしているのは確かだった。
でも、少女とティンクの目の前の分厚い壁は、押しても引いても開く様子こそなくて。
「ウララノ様…」
ティンクが、いつもはウララと呼ぶのに、様子をおかしくして言った。
「…どうしたの?」
ウララノが静かに 扉に向かって言った。
「開かない。開かなーい!!」
元気な声が響き渡る。
「で あなた誰なの?」
ウララノが続けた。
「え?俺はサギリ。」
だが眉間を寄せ
「…どこのギルド?」
と ウララノが言った。
「ウララ先輩、小学五年の銀河3級陰陽師サギリさんですよ〜!紫咲ノ幻影ギルドに1ヵ月ほど参加されるお方ですぅ!」
と、ティンクが目まぐるしいぐらいに言った
「…えー!そっか 俺知られてないのか。でもティンクとか言うヤツ、全部あってるぜ!さっき言ってた通り、俺は 紫咲ノ幻影ギルドです!」
とまた耳が痛くなるくらいの大声で叫んできた。
「…私は、朽葉之実ギルドの小学五年!ティンク!よろしくお願いしまーす!」
と叫んだ。
「私は…知ってると思うけど 銀毬ノ聖ギルドの六年、ウララノ」
と冷静に言った。
「ウララノ様か!!ティンク様は知らないけど!」
と 気楽な声が聞こえた。
「もう十分聞こえているから もっと静かに話せない?」
ウララノが言った。
「そうですか すみません!」
あまりかわったようではないが さっきよりはマシになっている。
「…で、なんでティンクはそんなに俺のことに詳しいんだ?」
サギリの軽快な声が聞こえてきた
「…私、サギリ様大好きなんですよ!カッコイイし、私みたいな出来損ないのこないだ空翼奏8級になったばかりみたいな人じゃないし……!面白いし…ね!」
「その割には しゃべったことないけれどね。」
と、後ろで毒舌を吐くサギリである。
「…そう。で、さっきアサギって言わなかった?」
また冷静分析を続けるウララノに
「すごいですね。はい。その通りです。クララギ様のお部屋も さっきよりごちゃごちゃで。アサギも横たわってます なぜか」
「そう。おかしいわね。」
とウララノが続けようとしたとき、サギリがうめき声をあげた。
「痛ってぇ…」
「どうしたんですかっ?!」
ティンクが戸に飛びついた。
「あ、いや…なんか さっき踏まれたみたいで」
と たじろぐサギリに
「踏まれた?何があったか、話しなさい。」
ウララノが言った。
「…いや…それが 何があったか、分からない…」
「分かることだけで良いから」