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- Re: 琥珀ノ末裔 *時を刻む結界* ( No.78 )
- 日時: 2014/01/11 11:46
- 名前: 環奈 ◆8DJG7S.Zq. (ID: qdhAso1A)
サギリの話は、全く有用できるものではなかった。
*どこからか帰ってきて、ミコトと二人でクララギの部屋に向かった
*そのあとなにがあったかはわからないが、サギリはただ倒れていた
*いつの間にかクララギもミコトも消えていた
「……ふうん いつアサギが紛れたのかしらね」
ウララノが考え込むように言った。
「ミコト様がっ…?!」
ティンクはショックを受けた。
「でも そのどこかから と言うのは、結界師の屋敷から帰ってきた日ね。詳しいことはおばあ様にお聞きしました。夜修行の途中で巡り合ったとか。……サギリ 修行は大体誰で行くの?」
と、ウララノは訊いた。
「えーっと、俺とミコトとハルカさんじゃないですか」
と、声が聞こえた。
「……そういえばハルカ様は…」
ティンクが気付いたように言った。
「……んーと…ハルカ様は…えーと…。あ!帰ってきた後、クララギ様が、ハルカ様をしかりつけたんです。んで、三時間暗い 部屋に閉じ込められて、でもそのあと、家庭教師から勉強を教えてもらうはずだったのに、疲れて眠って。結局クララギ様に後で来いと言われていたのを忘れていた…から ミコトと二人でいったような…」
とおぼろげに言った。
「…暗い部屋で3時間…。おばあ様はそんなことしないはずだわ」
と、ウララノがまた考え込む。
「でも、ウララ先輩、とにかくハルカ様も重要じゃないですかっ?!」
ティンクも意気込む
「その先輩 ってやめてくれない?別にいいけど…。そうね サギリよりもハルカの方が 対面できるから。」
と言うと、ウララノは、心言を使った。
「…ユキヤ、ルリナ」
伝えたいことを告げる。
すぐに応答が返ってくる。
「サギリ。」
「はい」
向こう側から声が聞こえる。
「ここから動いちゃダメよ。何があろうと 分かった?」
そう言うと ウララノは、有無も聞かず 何事かとたじろぐティンクを連れて瓶覗の間へと 足を急がせた。
「ど、どうしたんですかッ!」
ティンクは、ウララノの背中を追うが……
「後で話す」
としかウララノは言わなかった。
元からあまりしゃべる性格ではないのだけれど。
——
「アイト…アイシュ…ユウユ……ノゾミ……ミコト…あと、ひとり。」
「あと ひとり……あとひとりだ…アサギ…」
カイは ゆっくりとミコトの身体を ノゾミの隣に横たわらせた。
「…朱い陰謀…いま 混沌するでない——ここは美しい 朱い 紅の緋色 静けさこそが 琥珀ノ者を表す……」
カイは またにっこり、笑った。