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Re: 琥珀ノ末裔 *時を刻む結界*【罠に躓く人 更新中】 ( No.81 )
日時: 2014/01/11 14:37
名前: かんな ◆8DJG7S.Zq. (ID: qdhAso1A)
参照: http://環奈だよぉ!

to斌−サヤカ−

「…ノン?」
絞り出す用にして言った。

「…ノ、ン?」

「くっ…」
そのままサヤカの意識は闇に溶け込んだ。
——
toアサギ

「…ここは どこ?」
あたしは 暗い部屋で、目覚めた。

「あ、起きた?。俺はサギリ」
そう笑顔で言ったサギリの右腕は 包帯が巻かれていた。

「怪我・・したの?」
あたしは、お茶をのむサギリに近づいた。

「うん、踏まれたみたいでね」
とにっこり笑うが 踏んだ主はあたしである。それを伏せつつ 膝に目をやった。

「これも あなたが手当したの?」
さっきまで無造作にハンカチで巻いてあったけれど いまはちゃんと処置されてる

「そうだよ ばい菌が入ったら大変だからな」
「ふーん…」
…まって あたし…

あたし 閉じ込められたんだよね?

toサギリ

「この通り 扉もあかないし お茶でも飲んでゆっくりしてな」

俺はアサギにお茶を出す。

が そんな俺の言葉を遮るかのように 奥から声が聞こえ

「ゆっくりできるかな? 」
その声は どこかで聞いたことあって どこかで知っていた。
なぜか嫌悪さえも覚えていて。

キッ——————ン!!

「くっ…」
胸が絞られるように痛い。
スツールからずるずると落ちる。

これは ついさっき

ついさっき 起こったこと…

もう一度ムービーのように再生される。

「ア・・・サギ・・・」
アサギが消えてしまう。

連れ去られてしまう

なんだかそんな気がした。

俺の意識は 影人に乗っ取られた。

toアサギ

暗闇から 長く伸びた腕に引っ張られ、その暗闇へ入れられてしまう

壁に見えるけれど 通路が出来てるみたいで。

——いや 通路が出来てるんだ。

ねえ……

呪文を唱えれば何とかなるかも

頭に浮かんだ呪文を言おうと思うのに 何も浮かばない

分かることもない あたしの心も頭も胸も空っぽになったみたいで

……呪文が 分からない

…呪文が 分からない


助けて……。

落ちこぼれ陰陽師でロクなことも覚えてないかもしれない…。
でも 少し対抗できるような呪文くらい一つ覚えていたはず…だ。
——

ガチャ…

暗闇に溶け込んだのち、鍵が開いたかのように、戸が音を鳴らす。

「しつれーしまーす!」
「失礼します」

その部屋に 新たなる訪問者が 二人

現れた。

「きゃ!」
「ユメ?どうした?」

「コースケ…この人……」