コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 題名未定。 ( No.22 )
- 日時: 2013/12/25 14:53
- 名前: 姫凛 (ID: zEDABVSv)
「あれでもさっきは、酒場のマスターだって…」
「あぁ〜それな〜」
リザさんは気まずそうに、
「ほらあれやよくゆうやろ。働からざるもの食うべからずって」
あぁ〜と思わず口にする。うん。だってわたしもどこかで聞いたことあるし…。あんまり思い出したくないけど…
要するにリザさんは、スピリット達のことを研究しに来たけど、でも働かざる者食うべからずってことで酒場のマスターさんをやってるのかぁ〜偉いな〜すごいな〜
「ウチがやっとる酒場は“アルモニカ”ちゅーんや。夜六時から夜中の十一時までやっとるからよろしくな」
酒場アルモニカ…?あっれ〜〜?どこかで見たことあるようなないような…
「酒が飲めへんでも自慢の料理があるから大丈夫やで!」
「むっ。失礼な、こうみえてもわたし成人してます!お酒くらい飲めますよ」
「ん?そやったんか?いや〜すまんすまん」
たしかに…あまり強いほうではないけども。でもっ、まったく飲めないわけではないのだ!
「あっそや。これあげるわ」
そういうとリザさんはポケットの中からしわくちゃの紙切れを一枚取り出しくれた
なにこのしわしわの紙切れ…?
「ポッケに突っ込んどったから、しわくちゃや」
「あははー」と笑いながらリザさんは言う
「それ、ウチの店の割引券や。三十パーセントオフでなんでも一個食えるで♪」
「おぉー、なんでも?やったー♪」
いいものもらっちゃったかも♪ラッキー☆
「うん。なんでもや。明後日までやけど」
「へ?」
イマオヌシナントオッシャリマシタ?
「うん。明後日までやで。それ使えるの」
「えぇーーーー!?」
「いや〜〜、昨日気が付いてビックリやったわ〜」
「ビックリしたのはこっちです!!」
はっ、はめられた…。ぬか喜びして大損だよ!
ううっリザさんって優しくていい人っぽいけど、ちょっと要注意人物だな…
「なぁ」
「はい?」
さっきまでケラケラ笑っていたのに急に真面目な顔をしてジローとわたしを見つめるリザさん…
そっ、そんなに見つめられると照れちゃうよ///
と心の中でボケてみたけど、リザさんの目はわたしの体のあるとこ一点をジーと見つめている事に気が付いた
「なに…これ……」
リザさんが見ていたのは、わたしの右手の甲…
あの日…軽い気持ちでエースとラクスとエリエステの森に行って、不思議な体験をしたときに、何かが入ってくるような痛みを感じたあの右手の甲…
に見たこともない紋様が浮き出ていた…
「なにって、アンタもウチと同じで刺青で入れたんとちゃうん?まぁ、お世辞にもいい趣味とは言えへんけど…」
「ち、違います!わたしこんなの知らないっ」
「もしかして、今気づいたんか?」
「はい。この間までこんなのなかったですよ!」
困惑するわたしをリザさんは優しくなだめ、状態確認をする
わたしはこの間、あった事を包み隠さずリザさんに相談してみた
「……」
リザさんはハッ!とりたりどこか物憂げな顔をしたりして黙り込んでいる
わたしがリザさんが発する言葉を今か今かと待つ
「心当たりがあるっちゃある」
「それはっ!」
「まぁ、待ち。ウチもちょっと混乱しててな、少し調べものしながら頭を整理したい。少し時間くれるか?」
「はっ、はい……」
「そがあな、顔すんなや。そこそこ可愛い顔が台無しやで」
「そこそこじゃないです。超可愛いです」
と言うとリザさんは少し驚いた顔をし「そんなに元気なら大丈夫や」とクスクスと笑っていた
「なにか解ったら、手紙出すから安心し」
「忘れないでくださいよー」
「はいはい」
と言いながらリザさんは山を下りて行った。
一人…いやスピリット達と残されたわたしは、一面に広がる大空を見上げ誰にも聞こえないようにひっそりと
『わたしって一体、……【何者】なんだろうね』
とつぶやいた
「さ〜〜て、もうカラスが鳴く時間だしマイハウスに帰ろっと♪」
パンパンッと頬を叩いて気分一新!
落ち込んでる暇なんてないよね。やらないといけないこと沢山あるしっ
さーて明日は何をしようかな〜〜?