コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 6年生少年少女 再会編 2 ( No.80 )
- 日時: 2014/02/07 17:15
- 名前: 目玉ヤロウ (ID: QQsoW2Jf)
19話
みなお——っ!!遊ぼ——っ!!
こっ、断る!!
なっ…!なぜだい?!ぼくのこと、きらいになったのかい…?
……たく、みなおはべつに、元からお前のこと、すきってわけじゃないぞ。
乙羽の言う通りだっ!
な…なんだって?!
初耳だったのか…。
気持ちの悪い奴め…今度から『キモタク』とよぶぞ!
みなおが付けてくれたあだ名なら、ぼくはよろこんで『キモタク』と呼ばれるよ!
……キモ。
乙羽も、『キモタク』って呼んでいいよっ!
ほ、ほんとに認めた…!
愛しているよみなおぉ————ッッ!!
うっ、うわ?!こっ…こっちくんな『キモタク』————ッッ!!
☆
「——ろ、大城っ?」
「……っ?」
はっとして、みなおは目の前に迫っていたリナに、焦点を合わせる。
「また、ぼーっとしてたの?」
「まあな」
「自慢気に答えるところじゃないだろ…」
中村が呆れたようにぼやいていたが、みなおは無視しておいた。そして、みなおが意識を取り戻したのを確認したリナは「それよりもさ」と、新たに話題を提供してきた。
「大城って、ここの学校に入学する前…『他校』にいた時も、『その』性格だったの?」
「あ、それ俺も聞いてみたかったー。くみに聞いてもまともな答え返って来なかったしねぇ」
「んな…っ!失礼ッスね!まともに答えたつもりだったッスよ!!生前パートナーだった人と出会い共鳴して——」
「で、大城にも聞きたいんだけどさっ?」
わくわく、といった様子で、みなおに迫るリナ。ニヤニヤと、いつもと変わらない様子で話を聞こうとしているはづき。中二病設定を最後まで聞いてもらえなかったことに文句ありげだが、みなおに近づいているくみ。興味なさげに振る舞いながらも、ちゃっかり聞き耳をたてている中村。
他の人の昔話は、気になるものである。
ましてやそれが、『伝説の変人候補』大城みなおのものであれば、なおさら興味がわくだろう。
みなおは、いつも通りの真顔で、淡々と言った。
「今と変わらんな、昔から、ずっと」
☆
みなお、転校しちゃうのかい…?
……やだ…行かないで。
ごめん…、乙羽。
ぼくにはあやまってくれないのかい?!
…たくは、わたしにあやまる事の方が、多いから。
な…なんだって?!
…じかくしろ、たく…ぅっ。
おっ、乙羽……?……ないて、いるのかい?
……うっ…みな、お…ぉ……うぅっ…。
乙羽…ごめんな?
……ぼくは、ないてる乙羽より、いつもの乙羽が大好きだから…ね?なかないでっ!
お前じゃぁ…ちからぶそくだぁ…!
な…?!なんだって——っ?!
たく、『なんだって』、使いすぎ…。
え、えぇーっと…そうだっ!ぼくはちからぶそくかもしれないけど、みなおのかわりに、ずっと乙羽の近くにいてあげる!
…は?ぎゃくこうかじゃ…?
………………ほんとに?
うん!!ぼくはうそをつかないって、乙羽も知ってるだろう?
………………やくそくだぞ?
うんっ!!やくそくしようっ!!
みなおとも、なんかやくそく…しよ?
私は構わないぞ。
えっ!じゃあ、しょうらいはぼくのおよめさんに……!
きゃっか。
バカたく!!ふざけてるな!まともなやくそくにしろ!!
うぅ〜ん…じゃ、じゃあ!
6年生になったら、みなおの学校に、僕たちの方からおじゃましに行く、っていうのはどうかな?
続く……。