コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

▼ ( No.6 )
日時: 2014/02/03 22:08
名前: 御子柴 ◆InzVIXj7Ds (ID: qNIh9ax1)





 休日。
 私と修平さんはいつもと同じように家でごろごろしていた。
 そう、いつもと同じ様に。

「可愛いなぁ〜」

 ソファに座っていると、修平さんがそんな言葉を言いながら、慣れた手つきで私の頭を撫でてきた。

 いや、ね。私が18で修平さんが36で、2倍もの年齢差があるのも分かってるよ。
 だけどね、恋人同士としてどうよ。私達付き合ってまだ何も、キスもまだしてないんだよ?
 そりゃあ私に色気が無い事は自覚してるけど、キスの一つや二つくらいしても良いじゃないの?

「あぁ〜可愛いなぁ。もうホント可愛い」

 そんな思いを抱えているとは露知らず。修平さんは可愛いを言い続けている。
 優しく撫でる手が何とももどかしい。

「ねえ」
「可愛いなー」
「ねえ」
「すっぽり収まるサイズ感が何とも言えないなぁ」
「ねえってば!」

 どんだけ子供扱いなの。

「うん? どした?」
「……子供扱いしないで下さい。恋人扱いして下さい」

 私は小さな声で、しかし届くようにハッキリと言った。

「恋人扱い、ねぇ……」

 修平さんは撫でていた手を止め、何かを考え込んでいた。が、直ぐにこっちを向いた。
 怒らせたかな? と不安になって声を掛けようとした丁度、修平さんが私の肩をトン、と押した。そして私の上に、よいしょ、と修平さんが乗っかり耳元に顔を近づける。
 つまり押し倒されている訳で——。

「恋人扱い、つーとこうなりますが?」

 今までに聞いた事の無い、低い、艶やかな声が全身を痺れさせ駆け巡った。

「俺の気遣いは無用って事だな……?」

 私の視界には、天井と良い笑みを浮かべた修平さんが見えた。
 ……どうやらキスの一つや二つ以上の事になりそうです。



■ 子供扱い、恋人扱い





——————————————————————

色々押さえていたおっさん。


四十代前後が好きです。
そして『おっさん×女子高生』下さい。

(2014.2.3 修正)




TOP>>000