コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- ▼ ( No.14 )
- 日時: 2014/02/03 22:10
- 名前: 御子柴 ◆InzVIXj7Ds (ID: qNIh9ax1)
朝陽が真っ白なシーツを照らす。時計を見ると、時刻は朝の十時を回ったところ。多少の気だるさを感じながら隣を見ると、そこは蛻の殻。一緒に寝ていた彼が居ない。サイドテーブルに置いてある水を飲み、少しの間シーツに包まりながらボーっとしていたら、ガチャっとドアが開き彼が入って来た。
「あ、おはよ。起きたんだ。まだもう少し寝てても良いのに。折角の休みなんだからさ」
「んーおはよ……」
彼の身体からはホカホカと湯気が立っていた。シャワーを浴びてきたらしい。私も浴びようかと思ったが、眠気と気だるさに勝てず立ち上がれなかった。
彼が「ごめんね、頑張らせちゃって」と言いながら私が寝ているベッドへ近づく。そして横に来た時、私は彼の腕を引っ張り、彼はそのまま私が寝ているベッドへとダイブした。
「ビ、ックリした……。寝起きだから力の加減が出来てないよ、千華」
「ごめんね。ねえ康平、一緒に寝よ?」
「何、続き?」
「やんない。ただ寝るだけ」
寝転がり、頬杖を突きながら私の頭や頬を優しく撫でる彼。それが気持ち良くて、瞼がだんだん重くなってくる。
「そっかあ。なら仕方無いな。添い寝してあげる」
「ん、ありがと」
私は呟くように礼を言い、彼の胸に擦り寄った。シャンプーの香りだけではない、彼の香りがする。
「ん? 誘ってるの?」
「康平あったかい。ねぇ、キスして」
「良いけど、止まんなくなるよ?」
「それはだめ」
「駄目って。分かったよ。我儘な姫におやすみのキスをしてあげよう」
「ふふっ」
彼は撫でている右手を頬に添え、私に覆い被さりキスをした。
「ふ、」
何度も、何度も。角度を変えながら次第に深くなっていくキスに、熱い息が漏れる。
「……やっぱ止まんないや」
空いていた左手が首筋を這う。その快感に身じろいだ。
「まっ待って、まだシャワー浴びてな……ぅんっ……」
「何言ってんの。誘ってきたのは千華だろ? シャワーはいいよ」
その左手を追うかの様に彼の唇が首筋へ。軽いリップ音と共にそれは次第に下へ——。
もうどうにでもなれ、と私は瞳を閉じ、全てを彼に預けた。先程の眠気と気だるさはすっかり無くなっていた。
■ 真っ白なシーツの上で
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朝からまた。
夜のテンション作品①
(2014.2.3 修正)
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