コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

▼ ( No.62 )
日時: 2014/02/12 23:37
名前: 御子柴 ◆InzVIXj7Ds (ID: qNIh9ax1)





「お疲れ。まだ仕事? 大変だねぇ」
「あっお疲れ様です。そうなんですよ〜。気合いで頑張ります」

 コピー室から出て行こうと扉を開けると男の人が。その人は宮野さん。仕事の上司です。宮野さんはいつも優しくて、私の隠れ癒しさんです。実は密かに想いを寄せている人だったりも……。
 今日は偶々仕事が多く、残業をすることになりました。疲れていたところに宮野さんが話し掛けてくれたのです。

 やっぱり癒されるなぁ。

「——澤さん、相澤さん!」
「はっはい!」

 癒されるな、と思っていたら宮野さんに呼ばれていました。恥ずかしい。

「大丈夫?」
「すみませんっ、大丈夫です!」
「なら良いけど……。相澤さん一人で無理するタイプだから、辛かったら言いなよ?」
「はい、有難うございます……」


 宮野さんはそう言うと「ちょっと待ってて」とどこかへ行ってしまいました。その優しい言葉に私の胸は温かくなりました。
 暫くすると宮野さんが戻ってきました。その手には缶が二本。

「はい、相澤さん。これ飲んで?」
「えっ、あ、有難うございます!」

 宮野さんが手に持っていた缶は私の好きなカフェオレでした。もう一本はブラックコーヒー。自分用でしょうか。宮野さんブラックが好きなんですね。疲れている私にカフェオレを買ってきてくれたのです。何て優しいの……。

「あははっ、相澤さん何て顔してんだよ」
「えっ!?」

 どうやら惚けた顔が表に出ていた様です。は、恥ずかしい……。私は顔を隠す様に両手で覆いました。
 宮野さんはツボに入ったのか、ずっと笑ってます。

「もう、そんなに笑わないで下さいよ!」
「あはははっ、ごめん、ごめん。あっそうだ……」

 宮野さんは何かを思い出したみたいです。何だろう。

「今日は相澤さん忙しそうだから止めとくけど……」
「はい……」
「明日の仕事終わり、食事でもどう?」
「……えっ」

 み、宮野さんから誘われちゃいました!?

「もし良かったら、だけど……」
「大丈夫です! 行きたいです! ……あっ」

 思いがけない誘いに思わず本音がポロリと出てしまいました。それを聞いた宮野さんはまたツボに入ったのか笑ってます。

「はははっ、そんなに喜んでもらえるなんて思ってもなかったよ」
「す、すみません」
「はははっ。それじゃ俺は行くね。仕事頑張れー」
「あっはい! 色々と有難うございました!」

 宮野さんは手を振りながら去って行きました。
 私は宮野さんから貰ったカフェオレを飲み干し、オフィスへ戻って行きました。

 オフィスへ戻る足取りが軽くなった気がします。



■ コピー室の前で





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この小説も実は大分昔のなんです。
昔に書いた小説は全体的に短いですね。精進。

宮野上司も多分相澤さんに気があるんでしょうね。




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