コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: 世界も涙も帰宅部も<参照1500感謝ァァァ!> ( No.142 )
日時: 2014/06/15 11:53
名前: 栗おこわ (ID: Am5TIDZx)

第72話 さすがの

結局、結果は散々たるものだった。まあ、元々50mで9,6秒のこの俺だしな…(泣

走り終わって、ちらりとまだやっている人たちのほうを向くと、ちょうど、アリーメさんが走っていた。

「おお…」
隣のレーンで走る男子のむさっくるしい汗とはまるで別物の「青春!」って感じの汗が光る。

「オウッ!」
ガッシャーン!!

「「「あ」」」

ハードル倒しちゃった。

「ご、ごめんなさい!今スグ、直しマス…!」
「あ、アリーメ!直さなくていいんだぞ!タイム、タイムッ!」
「オウッ!!そでした!!」

かわええ………

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「ああ〜あ。タイムロスですヨ…。サイショニ教えてくれればいいの二…」
アリーメさんが残念そうに肩を落とす。
「日本人、説明足りないデス」

            つづく

Re: 世界も涙も帰宅部も<参照1500感謝ァァァ!> ( No.143 )
日時: 2014/06/20 16:14
名前: 栗おこわ (ID: Am5TIDZx)

第73話 エディバディセイ↑↑

ハードル走後。

「はい、今度の授業はプールです!!」
「おおーーーっっ↑」

生徒から歓喜の声が挙がる。

「まあ、プール掃除ですが」
「ああーーーっ↓」「女子の水…おっとっと」

生徒から、うって変わって非難の声が(あと、変態の声)。
だが、それは次の一言で消された。

「と、言う訳で、水着を着てやるので。忘れずに♪」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
男子にとっての水着→with女子 女子にとっての水着→楽しい

このように、全く違う。まあ俺も、「男子」なんだけれどもそこは置いといて……


「水着かー。どこいったっけ…」
俺が独り言を言ったすぐ後…
「悠馬っ!」
「?」


「エディバディセイ↑↑ M・I・Z・U・G・I!!」

「死ね」


一瞬あさは固まって、「チッチッチ」と舌を鳴らして人差し指を振る。うざい。

「…だって、水着だぜ?」
「そうさな」
「美濃さんもだぜ?」
「そうさな」
「かわいいんだぜ?」
「そうさな」
「グラb((殴」

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いきなりの美濃side

「次水着か〜。やだねー?」「変態だしね〜」「うんうん」

「ねー、紺屋さんも、どう思う?」
「あ、わ、私?」

ボーっとしていたら、いきなり話しかけられた。

「うん。男子、変態じゃん?紺屋さんかわいいしさ、そういうの敏感かと」
「か、かわいい!!? 冗談やめてよ…」
思わず、苦笑いしてしまう。お世辞上手だなあ…
「そっちこそー!」「冗談でしょう?」「もー!!」
「えへへ、あ、ありがとう」

「やばい。何か、紺屋さんの水着が楽しみになってきた」「おま!百合か!!」
「百合?」

        つづく

Re: 世界も涙も帰宅部も<参照1500感謝ァァァ!> ( No.144 )
日時: 2014/06/24 18:01
名前: 栗おこわ (ID: L43yfzZ2)

第74話 ぐうかわ

翌日。

プール…の前に、あの一件のコト。
そう。細田のこと。

結論を言うと、何もなかった。いや、ホントに…

あいつからつっかかってもこなかったし、話もしなかった。


で、次。プールのコト…

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
更衣室(もちろん男子)

プールセットを3段式の棚におき、水着を取り出す。すると
「Hey 悠馬!!いよいよだなぁ♪」
と、あさがいかにも「あたし、うきうきるんるん♪」って感じで話しかけてきた。

「あたし、うきうきるんるん♪」
…マジで言った。

「お前なあ、あんまりそういう目で見ると、女子にキモがられるぜ?」
脱いだ衣服をしまいつつ忠告する。
あさはそれを聞き、ピッとピースを作って
「だいじょーぶ><」
「キモイ」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
プール

「わくわく」
「黙れ」

あーあー、俺もこの、期待しちゃってるやましい心を殺さなきゃ…

すると……

「あ、なんか、キャぴキャぴ声が…」
「な、何も聞こえないケド…」
「お、俺も聞こえる!」「俺もだ…」
「はあ?」
男子生徒の一部が、騒ぎ出した。
「女子の声が聞こえる」というのは、きっと変態のみが習得できる超能力なのであろう。


「あ、来た」
「「「!!!」」」

男子ほぼ全員の視線の先には…

「「「あ、あ、あ、アリーメさん…」」」

「うーーっ、イイ、プール日和デスネ!!」

ぴっかぴかに輝く、白い肌、プールの水ような青い眼。


「オウ、東野サンとあさサン!何故か皆サン、着替えるの遅いんデスヨ〜?」
足をぺたぺたさせてこちらに来るアリーメさん。来るな!来ちゃいけない!!
「そ、そ、そうなんら…」
「? あさサン?」

・・・・・・・・・・・・・・

「また来たぞ!!」
「「「!!!」」」

視線の先には…

「あちーっ!いやー、本日は晴天なりっ!て感じ?」

「亜美…」
「なによ、徹!そのがっかり顔」

音縁さんだ。

いや、でも、がっかりなんてことはない。長い髪をシュッとおだんごにしていて、清潔感がある。


「亜美ちゃん、かわいいよ?」
「そーお?ありがとー!!」

「いや、色気も何もあったもんじゃない…って、え?」



「「「!!!!」」」


「莉那ちゃんも、そう思うよね?」「う、うん!」


美濃さんだーーーーーっっ

             つづく

Re: 世界も涙も帰宅部も<プール開きだわほっほい↑> ( No.145 )
日時: 2014/06/27 19:57
名前: 栗おこわ (ID: L43yfzZ2)

第75話 すいみんぐ!!

「ごめんなさい、アリーメちゃん。遅れちゃった」
「ううんー♪全然ヘイキデスヨ〜」

お麗しいお二人の会話の後ろで、モジモジしている少女が一人。

そう、西野莉那さんだ。


「ひ、東野くん…!」
「え?」
歩幅を小さくして歩いてくる西野さんは、髪を二つ結びにしていて、いつもより幼く、かわいらしかった。
「えへへ、なんか…恥ずかしいね」
「え、あ!?そ、そうだね」

(「恥ずかしい」なんてぜんっぜん思ってなかったわ…)

そうか、女の子は恥ずかしいよな…。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
美濃side

「あ、あさくん!」
「うびょひゃ!? にゃ、にゃんスか!?」
「…あさくん、どしたの…」

今日の…というか、今のあさくんはどことなく挙動不審な気がする。

「い、いや…。ええ〜っと、水着、似合ってますね」
「ん!?…それって……?」
「ああああああああ!!!!そーいう意味じゃなくて!」

ん〜…。やっぱおかしい!

             つづく

Re: 今週のジャンプ、俺司きたね〜(分かんない方すいません ( No.146 )
日時: 2014/07/06 19:36
名前: 栗おこわ (ID: L43yfzZ2)

第76話 かえる

「はーい、シャワー浴びたら、水なれね〜」

「「「はーーい」」」

生徒たちが素直に返事をする。

それを見て先生は満足そうに頷き、シャワーの水道をオンにした。


「きゃあーーっ!冷たぁぁい!!」
「うっひゃあああ!!」

阿鼻叫喚。阿鼻叫喚。ふふふ、愚かな。。。


そんな愚かな奴等を見てフッと笑い、シャワーを浴びる。

「………」

唇を食いしばり、悲鳴を飲み込む。

(俺は仏、俺は仏…)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「んじゃあ、今日は平泳ぎでもしましょー」

「。。。え?先生、掃除なんじゃ…」
「じょーだんに決まってるだろー?」

「「「うえぇぇぇぇぇ…」」」
「やほーー↑↑」

これまた、喜ぶ奴と嘆く奴が出てくる。俺は当然、後者だが。


「男子1,2レーン、女子3,4レーンねー」
「「はーーい」」


ジャッボン!!

女子も男子も、普段目立ってる奴等からスタートだ。

「うーー…さっむ」
と、あさ。
「なー。今日、たいして気温も上がらないみたいだし…」
空を見てみると、もんやりした雲が四方八方に飛び散っていて、全く晴れそうに無い。

「ほら、次、お前らだぞー」
「わ!」「スミマセン」



ジャッボン!!


…うむう。入ったのはいいが…俺、平泳ぎほどできんものはないぞ?

「GO!!」

「え、あ、わ!」

バッシャン!!

一斉にスタート。

(ええと…足がこうなったら顔をあげる…? あれ?手だっけ??)


バッシャアン!!


「ああもう、わっかんねーーーーー!!」

「東野ぉ!! 立つな! 泳げ!!!」

         つづく

Re: 世界も涙も帰宅部も<時間が経つの、早すぎる…> ( No.147 )
日時: 2014/08/21 12:12
名前: 栗おこわ (ID: R1Rd.hdi)
参照: https://twitter.com/inu_kiseki

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第77話 姿

「はあっ、はあっ…すーーー……はああああ…」
「おいゆーま、平気かぁ?」

平泳ぎで溺れかけた俺の背中をさする、あさ。こやつは、水泳得意で、楽々25メートル泳ぎやがった。

「クロールでさえ、やっと中二で25メートル泳げるようになったばっかなのに…」
「はああああ」と、大きなため息をつく。それをじーっと見ていたあさが、いきなりに両手をグーにして、それを高らかに挙げた。

「じゃあ、俺が悠馬を泳げるようにしたる!!」
「……え、べつにいいんだけど…」
「……」
「……」
「せっかく「海賊王におれはなる!」、再現してやったのに…?」
「それは関係ない。てか、気づかなかった」
「…」
「…」


ざわ、ざわ…

「ん?カイジか?」
「違うだろ…」

ざわざわの先には…

「美濃さん…」

またか、あの人は…すごいな。
で、今回は、ナニ?


「見ろ、あの横姿…」「後姿も…」「いや、普通に前から…」「斜めからも…」

「どの角度からみてもかわいいいいいいい!!!!」


「以外に大きいな…」「足きれい…」「スリム…」「かわいい…」「水に濡れてセクシー…」

「う゛ああああああああ!!」



…変態。

と、同じ意見のかたが、男子らを一喝した。

「変態ッ!!」

「うわ、音縁…」
音縁さんは、片足でイライラした様子で床を叩いている。
「うわ、とは何よ。…それより!」

「美濃ちゃんをいやらしい目でみない!!」
 
                つづく

Re: 世界も涙も帰宅部も<進まなくてごめんなさい> ( No.148 )
日時: 2014/07/16 20:25
名前: 栗おこわ (ID: L43yfzZ2)
参照: https://twitter.com/inu_kiseki

第78話 大体

音縁さんは「変態ガチクズドアホ!!」と凛々しく言い残し、その迫力に固まっている変態ガチ…(略)達を残して女子たちの方に走り去っていった。

しばらくして変態…(略)達はハッと肩を上に動かし、きょろきょろとした。
「……結構な時間、固まってたな…」
「ああ…」
「音縁マジうぜえー!」
「顔がいいからって調子こきやがって。あの内面ブス!」
「それに比べて紺屋さんは…」
「「かわいいよなーー」」

…また美濃さんに戻るのか。

やれやれ、と首を左右に振る。と、その時、一人の男が目に入った。

男はずんずんと変(略)達の元へ歩き…

すうっと大きく息を吸った、次の瞬間。




「バアアアアアアッカ!!!このオクラ共め!!!!いっぺん死ね!!!!」



その男…言うまでもなくあさは、拡声器並みの声で(略)達を一喝した。

「美濃さん美濃さんうるっせーんだよ!見てんじゃねえよ!」

そう言い残し、先程の音縁さんのごとく固まっている(略)達を残し、こちらに向かってきた。

「え…っと、あさ?今の、何?」
俺が、おそらく今世紀最大の間の抜けた顔で尋ねると、あさは「ふんっ」と鼻息を荒くして言った
「俺の美濃さんのことを話してたからな。最初こそ我慢してやったが、まだ話すとなっちゃあ許せねえってわけ!!」
「…でもそれ、美濃さんも聞いてたよ?」
「え?いいんじゃね、別に。愛情表現ってことで」
「……」
真顔で答えるあさに返す言葉もなく「あ、そう…」と言って、すごすごとその場を去った—

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「みいいいいのおおおちゃあああああああん♪♪」
「!? 亜美ちゃ…」バッシャアン!!

えー、説明しますとですね
音縁さんがプールの段差のとこに腰掛けていた美濃さんに飛びついて、そのままプールにどっぼん…ってわけです、はい。

「ぷはっ!…もう、亜美ちゃん!!危ないよ!!」
「わー、ごめぬごめぬ。怒らないで〜」
音縁さんは両手をパーにして頭の横にして「無抵抗!」と叫んだ。
「無抵抗って…抵抗もなにも、なにもしないわよ…」
「あはははは。いやーー、美濃ちゃんかわいくてさ(てへぺろ」
「亜美ちゃん…(かわいい…)」

              つづく(次回プール回終了)

Re: 世界も涙も帰宅部も<進まなくてごめんなさい> ( No.149 )
日時: 2014/07/20 22:03
名前: 栗おこわ (ID: sluLeqWs)
参照: https://twitter.com/inu_kiseki

第79話 自由タイム

「ほんじゃー、自由タイムといきますか?」
先生が腰に手を当て「むふん」と言った。

「お」「おお」「おおお」

「「「「おおおおおおおおおおおおおお!!!!」」」」

「先生大好きっす!」「せんせー!!」

生徒たちは言いながら次々とプールに飛び込んでいった
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

…さて。自由タイムといっても、何をしようか…

「東野サーーン!!」
「!?」

この独特のイントネーションは…

「アリーメさん…」
きれいな銀髪をプール帽にしまい、青い水中眼鏡を付けている。海の中で出会っても人魚だと思って疑わないであろう容姿。
何度見てもいいな…

「な、なんで俺なんかのとこに…」
当然の疑問をぶつけると、アリーメさんはいたずらっこのようにニッと笑った。
「それはデスネ〜♪」
ぐいっと腕を自分の前に押し出すアリーメさん。
…いや。腕ではなく「人」をと言った方が適切だろうか。

「や、ちょ、アリーメちゃんっ!!」
「!!!!」

押し出されたのは…美濃さんであった。

顔を赤く染め、とてもテンパっていることが伺える。
「ほら、東野サン見つけましたヨー?」
「ええ!?」
言いながら、美濃さんは俺の様子を伺うように俺を見つめている。
「何でしょうか…?」
聞いちゃいけない気もしたが…
「! わ、わーーー!!!!な、何でもないよっ!?」
「あははは…」とそっぽを向いて、明らかに怪しい行動をとる。
やっぱし聞いちゃいけないやつだったっぽい…


「美濃サン、東野サンのコト探してたんデスヨ〜?」
「「!!」」

「あ、アリーメちゃ…」
ぷるぷると涙目で震える美濃さん。
やばい。かわいい…

「あ、あ、あのね?一緒に遊びたいなぁ…って思ってしまいましてですね…?」
もじもじ、あせあせ。僅かにはみ出た前髪をくるくる。
その仕草は、どこにでもいなそうな…うん、直に言うと超かわいい。

「あ、亜美ちゃんも他の子と遊んじゃってて…ね?」
アリーメさんは顔を水に半分浸からせてニコニコしてこちらを見ている。
あさはどっか行った。沈んでる?

「私も一緒なら、恥ずかしくナイデショ〜?」
アリーメさんが顔を水面から上げ、ピースして言った。

それを見て、俺は言葉をつないだ。
「…あさも、呼んでいいか?さすがに男一人だと…」
「! も、もちろんだよ!」
パアっと美濃さんの顔が明るくなる。

夏のこの頃。雲もいつのまにか晴れ、プール日和である。

           つづく