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Re: 世界も涙も帰宅部も<作者は進撃を見始めた> ( No.163 )
日時: 2014/11/12 15:45
名前: 栗おこわ (ID: FLkf3417)

第91話 王子の視線

「じゃあこのままバンバン決めてくよお!」

カッカっと勢いよく黒板に役を書いていく。

っていうか…なんかすごい見られてる気がするんですけど…殺気的な…


シンデレラ…ノメリヤ・アリーメさん

王子
いじわるなお母さん
同姉 三人
妖精
舞踏会の主催者 二人
舞踏会で踊る人々 十人
シンデレラのお付き
隣の国の悪王子
悪王子のお付き 五人

裏方 九人


「これが今、先生と相談して書いたシナリオの登場人物よ!“悪王子”というオリジナルもプラスしてみました〜!」

「「「「おお〜〜!!!」」」」

「あ、裏方さんには舞台にも出てもらうからね?安心して!」


「音縁ィ。王子って結構重要だよなァ?また推薦で決めんの?」
一人の男子生徒が尋ねると、待ってましたとばかりに意気揚々と言った。
「ふふふふ、なーんと私たちのクラスだけ!!王子は!!じゃんけんでーーーっす!!」
「「「えええええええええええ!!?」」」

「しかも全男子生徒参加(強制)!!」
「「「(強制)−−−−−!!!!??」」」

「かわいい女の子とうふふな展開になれるなんて…気合入っちゃうでしょー?」
「「「そ、そりゃあもう」」」

ここまで合唱で一度も見せたことのない見事なハモりを見せ続けていた男子に女子達の冷ややかな視線が突き刺さる。

「じゃ、じゃんけんねー!私に勝った人だけ立ってて。あいこもなし。はいじゃー立とうかーー!!」

音縁さんのよく通る声で、全男子が立ち上がった。

一般男子は「勝つ勝つ勝つ勝つ勝つ勝つ勝つ」と心を燃やして立ち上がる。

あさは「美濃さんを裏切るわけにはいかない…だがアリーメちゃんだぞ…!?」という葛藤の中立ち上がった。

悠馬は「一回で負けるな。今日占い最下位だし」というやる気0で立ち上がった。


「「「じゃーーーんけーーーん!!」」」

「パー!」

「「「じゃーんけーーーーん!!」」」

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「嘘だろ…」「いいのかこれ…」「えっ。ありえないんだけど」

「おおー!!すごい!!最後まで立っていたのは—」



「海藤くんだーーー!!」


「俺ぇーーーーーー!!!!??」





…えええええええ〜

            つづく