コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 世界も涙も帰宅部も<参照数2000突破感謝!!!> ( No.165 )
- 日時: 2014/11/12 15:31
- 名前: 栗おこわ (ID: FLkf3417)
第93話 光の角度
教室の中、練習する沢山の生徒達をぶらぶらと2人で見学していると
「東野サン!調度いいトコロ二〜♪チョット、演技見ててもらってもいいデスカ?」
「え?暇だしいいですけど…」
「少しデスカラ〜!」
半ば強引に腕を掴まれ、連れて行かれそうになる。お、俺より力ある…
「じゃあ私はここで〜…」
橘さんが一歩下がる。
「あ…橘さ…」
ガッシ!!
「え!?」
「アナタも一緒に来てくだサイ。東野さんと一緒に見学、してたんですヨネ?一人ぼっち、させちゃダメですから」
「あ……」
ニッコリと微笑むアリーメさんを橘さんは顔を赤く染めて見つめている。
が、俺が瞬きをし終わった時にはもう橘さんと俺の手を握り「さあさあサッサト行きマショーー!」と歩いていた。
俺と橘さんは目を合わせ、苦笑いした。
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黒板前
「お、王子じゃん」
「よー悠馬!」
黒板前は主な登場人物の練習場のようで、重要な役の人々が集まっていた。
「…というかなぜあさも皆もいるのに俺らを呼んだんです?」
「それぇはあさサンが「悠馬も呼んでコイヨ。あいつ、シャ輪ガンすげーから」って言ってたからデース!」
「写輪眼ね。いや、写輪眼でもなくて観察眼ね」
「でもまあとにかくそれはいいじゃん?見てあげてよ」
嬉しいけど…そんな自信ないし。
「じゃあやりマスヨ!」
ええっ!!?
「ああ、私モお母サマ達と一緒二ぶどう会に行きたかったわ…」
(遠くを見つめ、泣く)
「デモ、コンナ姿じゃ行けない…」
「……どうでしたカ?」
「う〜ん…」「最高」「そうだねぇ〜おしいかなぁ」
(無論、真ん中は自称「女の子の味方」あさ)
「ええと、『お母様』の様は上げないで、下がるの〜」
橘さんが控えめに間違いを指摘した。
「オ母様」
「おが上がり過ぎよ〜」
「あと『ぶどう会』じゃなくてぶとうかいね」
「ぶ…とうかい」
「そうそう」
「うう〜…やはり、私にはセリフが多いのデハ…」
「そんなことないって!始めたばっかなんだから当たりめーだって!!」
「…あさサンはポジティブシンキングなのデスネ…」
「ぽじて…?」
「ふふふ」
「ありがとうゴザイマス。あさサンを見ていたらなんだか元気になれた気がします」
「お…?う、うん?」
笑顔をあさに向けるアリーメさん。
なんだか美濃さんを思い出す…本屋に行ったときの…
つづく