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Re: 緋色のムジュン恋愛帳 ( No.25 )
日時: 2014/01/24 17:17
名前: 杏月 (ID: IWueDQqG)

そう自己紹介をし、私達は握手をした。すると、ガラッと扉が開いた音が聞こえた。
今は私達しかいないが、やはり本を借りたりする人はいるんだ。レベル
高いし。

「ん? 美弥乃ちゃん以外に誰かいる?」

この声——、どこかで聞いた事がある。確か、隣の席の人と一緒だ。
『神無月 沙空』君・・・。と、もう一人知らない人もいた。

「あれ、凛羽ちゃんじゃん? どうしたの?」
「え、あっ・・・とぉ」

『どうしたの?』と聞かれると、話しづらい。元々、本を読むために
ここに来たのだが、今はそんな状態じゃない。
解答に困っていると、美弥乃ちゃんが先に口に出した。

「私、彼女と友達になったんだよ!」
「友達? 珍しい」
「何が珍しいよ!」

何か、親しげ・・・。知り合いだろうか。
しかし、二人共絵になる。美男美女だからだろうか。

「凛羽ちゃん・・。私の漫画褒めてくれたんだよ。すっごく優しい」

沙空君に向けた笑顔は本当に嬉しそうだ。そう思うと、ホッとした。
すると、もう一人の黒髪の人が、美弥乃ちゃんに話しかけた。

「・・どうだろうな。そういう奴程、騙すのが得意なんだぞ」
「だまっ・・・!?」

今の悪口ではなかっただろうか。『騙すのが得意』って。
・・いや、聞き間違えだったかもしれない。それに初対面だし、許してあげよう。

「見ろよ。顔からして、嫌な奴」
「ちょっと!!」

前言撤回。やはり、許せない。
何でこの人は、初対面なのに行き成り悪口言われないといけないのか。
しかも顔で判断されたし。
何か言い返そうと思ったが、初対面なので言うことがない。しかも
ルックスが良すぎる。正に言う事なしのイケメン・・。