コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 緋色のムジュン恋愛帳 ( No.3 )
- 日時: 2014/01/11 13:08
- 名前: 杏月 (ID: HBvApUx3)
pipipipi———。
「凛羽——。起きなくてもいいの?」
「・・・!」
目が覚めると、目の前には私と少し似てる———望架姉。
「わぁぁ!!ビックリしたぁ・・」
「ビックリした、じゃないわよ。もう、7時半だよ。
学校間に合うの?」
「え?」
確かに、さっきから目覚まし時計が鳴ってる。妙にうるさかったのは
このせいか。
(ん?7時半?)
「嘘、もう7時半!!??」
「今、そう言ったじゃん」
「ヤバイ——!!髪の毛梳かしてくる!」
4月7日———。晴れ。
私は、今日から高校生になります。けど、親の都合でこの春休み中に
引っ越してしまった。だから、友達も誰もいない。小学校の時に
戻った感じがする。
(誰もフォローしてくれない・・。少し人見知りのある私に、友達
できるかな・・)
今思えば、小学生の時はどうやって友達を増やしたのだろう。
きっと、あの時は好奇心旺盛だったのかな。
「あ、これ制服? いいなぁ。こっちのほうが可愛いじゃん」
「そう?望架姉の制服も、格好良いと思うけど」
私の姉——望架姉は、雑誌でモデルをしている。結構な人気なのか
色々な雑誌の企画に出たり、時々テレビでも見る。
そのため、芸能科のところに入らないといけないので、私の学校には入学しない。
「あ、そうそう。そういえばね、編集長がまた私達のツーショットを
撮りたいんだってさ」
「えぇ——・・。でも、私興味ないし・・」
そう。私は一回、『望架の妹』として雑誌に載った事がある。その時も
あまり乗り気じゃなかったんだけど。
それが、結構な評判・・らしくて、最近よく望架姉との共演を求められる。
「私はいいんだけどね〜。大事なイモートをもっと自慢できるし」
「嫌だよ、私は。私には大事な夢がありますから」
はいはい、と望架姉は聞き飽きたかのような顔で返事をした。
「じぁあ、行ってきます!」
「私も行くね」
そう言うと、向こうからお母さんが「いってらっしゃい」という
声が聞こえた。