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Re: 緋色のムジュン恋愛帳【美弥乃ボイス公開!】 ( No.63 )
日時: 2014/04/26 20:31
名前: 杏月 (ID: ieojggCq)

「まぁ、ゆっくり考えるといいよ」
「そうだね」

 望架姉はそう言い、私の部屋で伸びをした。完全に数分間、ここで寛ぐ気だ。
 彼女は、何かいい漫画がないか私に聞いてくる。

「じゃあ、これかな」
「ふむ・・・『蒼色の空』。これって、今流行ってる少女漫画?」
「うん」

 その作者は私の学校にいる———と言うと、信じてもらえないか、すごく詮索してくるかどっちかだと思うからやめた。
 望架姉はパラパラとページを捲り、急に立ち上がった。

「これ、借りるねー」
「え、いいけど・・・。もう行くの?」
「明日早いんだよ〜」

 明日早いのに、漫画を読む気なのか。別に私の部屋で寛いでもいいんだが。
 パタンと扉が閉まったと思いきや、また開いた。

「お風呂入れよー」
「分かってるよ」

 私はパジャマとタオルを持って、洗面所に向かう。
 そこにある鏡で、自分を見直してみる。

(もし、沙空君が本気で好きって言ったなら・・・、もっと可愛いくなるべき?)

 彼は結構な『イケメン』というやつだ。本気なら、相手に相応しい人にならなければ。
 でも、嘘っていう可能性もある。どうすればいいのか、自分の頭では整理が出来ない・・・。

(明日、思いっきり聞いてみるか・・・)

 逃げてしまった事も謝らないといけない。
 ・・・今頃沙空君は何をしているのだろうと考えながら、お風呂に入っていった。