コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: ナメコとワカメのふらいあうぇいっ ( No.118 )
日時: 2014/03/01 00:05
名前: いろはうた (ID: 6Bgu9cRk)

*「あの…体は大丈夫ですか…?」

「ああ。

 熱があって、ずっと目を覚まさねえらしいが…」

「あ、そうじゃなくて、あなたの体。

 大丈夫ですか?

 ひどい怪我とかしていませんか…?」


若者は一瞬面喰ったような顔をした。

だが、すぐにその眉間にしわがよる。

「…別に。

 怪我なんかしねえよ、あの程度の術で。

 あんなもの、動きを止める一時的な術だ」

「そう、ですか…」


ほっと安堵の息を吐いたところで妙な違和感を感じた。

人間の目や髪の色は霊力にあてられると、色が変わる。

目の前にいる若者の鮮やかな、人間離れしている金色の目を見つめた。


「…んだよ」

「あの…霊力って、何か知ってます…?」

「は?

 …おまえ、おれを馬鹿にしてんのか…?」

「し、してません、してません!!」

「んなもん、霊力なんて知る知らねえもなく常識だろうが」


…なるほど。

この世界では、霊力という存在が常識らしい。

撫子が元いた世界と違って。

やはり、異世界に時空間移動してしまったに違いない。